日本橋高島屋・特別食堂
うなぎ・五代目 野田岩
4月14日(水)昼食
今日も、京橋で昼である。
雲樓の焼きそばで、他のメニューも試してみたい、というのもあるが。
今日は、先の、竹葉亭のこともあり、リベンジ。うなぎでいこう。
日本橋高島屋特別食堂の野田岩である。
過去にも、書いている。
京橋からてくてく歩く。
以前は休日の昼下がり、という時間であったが
今日は、ウイークデーの昼。かなり、ハイソなおば様達で混んでいる。
案内の説明によると、15分ほど待つとのこと。
そのくらいは、許容値であろう。
名前を言って、待合スペースで待つ。
やはり、私のような男一人はいない。
まわってきた。
ここは、ホテル並のサービスである。
お茶、おしぼり。
鰻重竹¥2300を頼む。
先日の竹葉亭より、¥400高い。
「お待たせしております。」と差し替えのお茶を持ってくる。
ほどなく運ばれ、お重のふたを開ける。
野田岩は天然もの。
大きさは竹葉亭よりは小さい。
さんしょ、さんしょ。。。。
(この、うなぎを前にして、さんしょをかけているときの、
待ち切れない、うれしさ、というものは、ない。)
げ、空だ。。
空を持ってきてはいけない。
気を取り直して。
食べる。
前に、上品な味付けと書いていたが
今日、気が付いた。上品さの正体の一つは、香ばしさである。
焼いた香りが非常に、よく、これが、上品な感じなのである。
ここが、他のうなぎ屋と、違うところである。
また、うなぎだけ食べた時と、飯と一緒に食べた時と
うなぎの味が違うように感じる。
飯に染み込んだタレの味が作用するのであろうか、
飯と食べたときにどんな味になるのか、
当然、計算しているのであろう。
問題のお新香。
竹葉亭は干からびて、かなりひどかった。
私が、お新香にこだわるのは、東京のうなぎ屋の新香は、
昔からかなり大事なものである筈だからだ。
先代、桂文楽の落語「鰻の幇間(たいこ)」などにも出てくるが
少し引用
...うなぎ屋の新香なんて、乙に食わすもんだ。
なんだい、このワタ沢山のきゅうり、
こんなもの、キリギリスだって食やぁしないよ...
わけあって、幇間(たいこもち)がうなぎ屋で、
小女(こおんな)を相手に、あれやこれやと、
散々文句を言う。その一節である。
もともと、鰻は、客が来てから割くため、時間がかかる。
このため、客は、酒と新香でつなぐ。
うなぎ屋は、新香には気を使ったのである。
野田岩のお新香。大根、きゅうり、葉もの(かぶかと思う。)
大根はみずみずしく、しゃきしゃき。
きゅうりは程よく漬かっており。
葉っぱは、古漬けまでいかないであろうが、よく漬かったものを
水に晒し、絞り、細かく切ってある。
どれも、うまい。
このくらいは、ほんとは、あたりまえの筈である。
最新の野田岩2005
参考
竹葉亭京橋店 尾花 色川 やしま
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