断腸亭料理日記2004

竹葉亭京橋店

3月30日(火)昼食
今日も、昼から、京橋の得意先へ。
今日は京橋で食べよう。
何がいいだろうか。

行こうと思いつつ、まだ一度も入ったことがなかった

竹葉亭で、鰻にしよう。

竹葉亭本店は、江戸より続く、東銀座のうなぎを中心にした老舗料亭である。

12時10分前、京橋到着。
中央通りと鍛冶橋通りの交叉点の角、UFJ銀行のビルの二階。
店は思ったよりかなり広い。仕切られた座敷と、テーブル席。

早くも満席。客層はまあ、近くのサラリーマン。
詳しくいうと、部長以上とその部下の五人組といった感じ。
接待は思ったより少なく、また、私のように、一人の客はほとんどいない。

昼定食(うなぎ丼・小付・吸物・お新香) 1,900円を頼む。

はじめ、六人がけのテーブルに座ってしまったため、待っている間に
四人がけのテーブルに移動するように言われたが、
仲居さんというのだろうか、女性店員のあしらいは、
さすがに、悪くない。

文庫本を読みながら、15分ほど待つ。

少し長い、、、。

まあ、混んでいる。こんなものであろうか。

来た!

塗りの丼のうな丼、お吸い物のおわん、小鉢、お新香である。

なかなか、期待感を盛り上げる。
蓋を開け、まず、吸い物から。

これは、やはり、さすが。濃厚なかつおのだしの効いたものである。
香りもいい。
具の、扇型に切られた、にんじんと大根も、なにか、料亭らしい感じである。

さて、肝心のうな丼。かなりの大串。これはいい。
一口食べる。
う〜ん。吸い物の感動と比べると、
うなぎ蒲焼のレベルとしては少し落ちるような気がする。
好みもあろうが、気持ち、固く、ほんの少し、生臭さがあるような気がする。
たれの味は、東京の蒲焼の標準的な濃さであろうか。

値段、店の格から、かなりの高レベルを期待していたが少し期待はずれ。
とはいっても、もちろん、水準以上であることは間違いない。

小鉢。豆腐。見た目には冷奴であろうか、、。食べる。
う、なにか、干からびているような気がする。
あとで、調べると、これ、卵豆腐であった。
ランチのため、盛り付けて、置かれてあり、乾いてしまっているのであろうか。
味も風味も飛んでしまっているように感じる。

もう1点。お新香。大根、野沢菜、しば漬け。これもいけない。
大根がやはり、乾いてしまっており、お新香の香りも飛んでしまっている。

かなりの期待感があっただけに、残念である。

ここの、もう一つの看板は鯛茶漬けであるという。
試してみる価値はあろうか。

参考:野田岩2004

    尾花

=============「おことわり」================
※この回、若干、店に対してネガティブな内容を書きました。
断腸亭料理日記では、基本方針として、こうした内容を書く場合は実名ではなく
イニシャル表記を原則にしようと考えています。
しかし、今回の竹葉亭さんのような場合、店の格、のれんを考え、実名表記を
受け入れられるものあろうかと考え、実名表記にしました。    
                                          筆者
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