秋刀魚は先日、塩焼きで食べたところであるが、
ふと、押し寿司を、思い出した。
数年前に、仕事で和歌山の那智勝浦へ行ったおり、
(これは、まだ、名古屋へ転勤する前である。)
駅弁として食べたものである。
あまり知られていないが、これが実に、うまかった。
秋刀魚は、北海道、三陸、銚子、から黒潮に乗って、熊野灘まで南下してくる。
例の、「秋刀魚の歌」の佐藤春男も紀州の出身であったという。
南下する間に、脂が落ちて、押し寿司にするにはちょうどよくなる、という。
一汐さんま、という、塩をしたものが、安くあり、
どうせ、〆るのである。これでもよかろう、と購入。
作る。
鯖押し寿司の反省もある、今回は、充分に〆ることにする。
一汐さんま2本、は三枚におろし、再度、塩をし、
ラップをかけずに冷蔵庫に入れ、2時間。
常温でもよいのだが、冷蔵庫では、より水分が抜ける。
軽く洗い、よく水分を拭き取る。
(もう一度30分程度冷蔵庫にいれてもいい。
ほとんど、一夜干しの開き状態である。
本場の作り方を見ると「塩をして1昼夜」とある。)
甘酢に漬ける。味は濃く。
3時間ほど。(ちょっと、長過ぎたか、皮が溶けかかってしまった。)
酢飯。
今回はじっくり、蒸らし、これも、濃い目の味付けに。
エアコンの前に置き、充分に、水分を飛ばし、冷やす。
まあまあの酢飯ができあがった。
今日は、押し寿司の型を事前に水に漬け、ラップを敷かずに
直接酢飯を入れてみる。
秋刀魚は2本あるので、中にも入れ、2段にする。
重しをして、2時間。
PM11:30「チューボーですよ」を見ながら、2切れほど切って
味見。
おろししょうがを添えてみる。
まだ、脂も多く、若干、生ぐさく、水分ももっと飛んでいいが、
けっこう、いい味である。
明日になれば、もっとよいだろう。
※平均点 2.595 合計 37人