この界隈は、久しぶりに来たが、うまいものが多い。
さりとて、さほどの時間は、ない。
餃子である。
餃子、中華の類は、この界隈にも、何軒かあるが、迷っている時間はない。
神保町で、あるいは、東京で、昔から餃子といえば、という店。
(さほどのことはないが、しかし、なぜかわからない、存在感は、ある。)
スヰートポーズある。
この「ヰ」が"いい"。
神保町交叉店から一ツ橋方向に向かって一つ目、鈴蘭通りを左、曲がって
右側である。
開店は、昭和30年頃という。
随分前に入ったきり、10年以上は入っていない。
当時は古いだけで、なにか、"干からびた"ような印象があった。
店の前を通りかかり、ショウケースを見ていると、中から
「どうぞ〜」の声。
なにか、吸い込まれるように入ってしまった。
1:00を過ぎているため、満席ではないようだが、
相席をさせられた。
(まあ、気持はわかるが、、。)
「餃子定食」。
この店では、選択肢はほとんど、ない。
(後で気が付いたが、1:00過ぎは水餃子もあった。)
餃子一皿6個入りにどんぶり飯、味噌汁。
ほどなく運ばれる。
ここの餃子の特徴は皮が閉じていないこと。
具を、どちらかというと、皮で巻いてある、と言った方が、いい。
点心(餃子)の類は、皮に閉じられた、なかの、肉汁が、うまい、ハズである。
これが閉じていないというのは、かなり、稀な例であろう。
皮は、パリッと焼いてある。
しかし、中は、充分に柔らかく、ジューシーである。
どんぶり飯をかっ込んで、餃子を食う。
なにか、時間が止まったような、店、といった感じであろうか。
しかし、ちゃんとした、サービスと、味である。