断腸亭料理日記

スヰートポーズ

523日()
14:00に竹橋である。
1:00に市谷の会社を出て、昼飯を食いながら、と考えた。
都営新宿線で、神保町まで。

この界隈は、久しぶりに来たが、うまいものが多い。
さりとて、さほどの時間は、ない。

餃子である。
餃子、中華の類は、この界隈にも、何軒かあるが、迷っている時間はない。
神保町で、あるいは、東京で、昔から餃子といえば、という店。
(さほどのことはないが、しかし、なぜかわからない、存在感は、ある。)

スヰートポーズある。

この「ヰ」が"いい"。

神保町交叉店から一ツ橋方向に向かって一つ目、鈴蘭通りを左、曲がって
右側である。

開店は、昭和30年頃という。
随分前に入ったきり、10年以上は入っていない。

当時は古いだけで、なにか、"干からびた"ような印象があった。
店の前を通りかかり、ショウケースを見ていると、中から
「どうぞ〜」の声。

なにか、吸い込まれるように入ってしまった。
1:00を過ぎているため、満席ではないようだが、
相席をさせられた。
(まあ、気持はわかるが、、。)

「餃子定食」。
この店では、選択肢はほとんど、ない。
(後で気が付いたが、1:00過ぎは水餃子もあった。)
餃子一皿6個入りにどんぶり飯、味噌汁。

ほどなく運ばれる。

ここの餃子の特徴は皮が閉じていないこと。
具を、どちらかというと、皮で巻いてある、と言った方が、いい。

点心(餃子)の類は、皮に閉じられた、なかの、肉汁が、うまい、ハズである。
これが閉じていないというのは、かなり、稀な例であろう。
皮は、パリッと焼いてある。
しかし、中は、充分に柔らかく、ジューシーである。

どんぶり飯をかっ込んで、餃子を食う。

なにか、時間が止まったような、店、といった感じであろうか。

しかし、ちゃんとした、サービスと、味である。
 
 

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