夕方になり、昔から、気になってはいたが、
なんとなく、敷居が高そうな印象があった、
レストラン大宮。
(チユーボーですよ!の洋食部門、町の巨匠として、よく登場する。)
16:00。夕方は17:00開店。
店を覗くと、若い弟子らしき料理人。
聞いてみるとその必要もなさそうだが、念のため、電話で予約を入れる。
17:00、開店を待ち兼ね、店に入る。
ひげをはやした、「なぎらけんいち」似の巨匠である。
コック帽を取ると、なんのことはない、頭のちょっと薄くなった、下町のおいちゃん、
といった風情である。
下が、調理場が見えるカウンター席。
調理の様子も見え、こちらが良かったが、
どうも、常連さん、優先らしい、、。
2Fへ。
2Fはテーブル5卓ほど。
コースメニューが二つ。他に、アラカルト数メニュー、意外と少ない。
コースメニューは、洋食というよりは、フランス料理という印象。
アラカルトで頼むことにする。
グラスでシャンパン。
オードブルは、「おまかせ」と「コンビネーションサラダ」。
メインは、ビーフストロガノフ(筆者)と、テールシチュー(妻)。
パン。
シェフ一人のためか、料理の運ばれるのは、さほど早くはない。
「おまかせ」は、ホワイトアスパラのサラダ。
マヨネーズがうまい。
コンビネーションサラダのドレッシングもうまい。
いよいよ、メインが運ばれる。
ビーフストロガノフ。
これは、刮目(かつもく)である。
まず、牛肉がいい。
霜降りのステーキ用であろう。
厚さ1cmはあり、それを棒状に切ってある。
焼き具合が、また、絶妙。
表面はきちんと焼かれ、中は、旨みにあふれている。
ソース。
これが、また、驚いた。
通常、トマトベースに、クリームであると、思っていた。
ここのものは、ベースに若干の苦味があり、
デミグラスソースが入っている、と、思われる。
この味の厚みが、先ほどのうまみたっぷりに肉に実によく合う。
付け合せにほんの少し、バターライスが載っているが、
この料理は、肉を食べさせる料理、であった。
パンでも、ライスでもなく、牛肉を食べるビーフストロガノフ。
一皿の料理としての、完成度は、高い。