名古屋は特に暑い。
昼飯。
オフィスの入っているビルの地下のうどん屋。
名古屋のうどん屋(そば屋)の夏と言えば、これである。
えびおろしそば。
これは、最近は東京でもメニューとして定着している、
いわゆる「冷やしたぬき」の類。
冷たい汁かけのうどん、そばをどんぶりで食べる、というもの。
東京では、冷やし中華のように、きゅうり、なんぞまで、ごてごて載せ、あまり粋なものでは、ない。
名古屋では、この類のものを総称して一般に「コロ」と呼ばれ、
曰く「うどんコロ」「そばコロ」「きしめんコロ」などと使う。
なんであろう。この「コロ」とは?妙な音である。
由来は不明。
この、「コロ」のなかでも、ひときわ、輝きを放つメニューが
表題の「えびおろしそば」である。
この季節になると、店舗の壁などに、筆文字で貼り出される。
内容は、いわゆる「ころ」で、具材に大根おろし、花かつお、もみ海苔などに、
海老天が載る。
これぞ名古屋。「ころ」の最高峰である。
昨年、初めて、このメニューに接したが、なかなか、
「えびおろし」とは、うまそうな名前である。
それにしても、海老天である。名古屋人にとっては豪華なものの象徴。
価格も\1,000を超える店もある。
味は、もちろん、店によって、上下ある。
しかし、この組み合わせは、よい。
(東京人は東京以外で、「ざる」を含めた、この手の、
汁つけ蕎麦は食べない方が無難である。絶対に、味が合わない。
私は、滅多に食べない。
ちなみに、名古屋のつゆは、出汁は利いているが、しょうゆが薄く、甘い。
えびおろしはいいが、つゆが残念である。)