断腸亭料理日記2025

断腸亭イタリアへ行く その16 パレルモ5

4745号

さて、引き続き、パレルモ。

パレルモ大聖堂を出て、右に。

大きな庭園があり、その背後、一段高い位置に建っているのが
ノルマンニ宮殿、Palazzo dei Normanni。

これ。

フィレンツェのピッティ宮殿のようにそばになにもなく、
ちょっと独立しているように見える。

地図を出しておこう。

この宮殿の向かって右、北側に宮殿と棟続きの門が残っている。
門があるということはこの先には、城壁があったということ
であろう。あのmercatoにあったPorta Carini、かわいい門に
繋がっていたのか。
つまり、この宮殿、城といってもよいか、は、城壁と一体
であったもののようにも見える。
後でわかるが、この宮殿の背後は崖になっており、
崖が背後の防御になっていたのかもしれぬ。

有料だが、ノルマンニ宮殿、列もない、入ってみよう。
この宮殿は、1072年にノルマン人がシチリアに侵攻し、パレルモを
首都に定め、建てられた、という。明確な年代は分かっていない
のかもしれぬ。

正面入口。

いかめしい紋章。これは16世紀頃のものらしい。
この宮殿は、ノルマン後も時々の支配者の宮殿として使われて
きたよう。この時はスペインハプスブルグ家のものという。
ちなみに、今はシチリア地方議会に使われているとのこと。

入ってすぐの中庭。

こちらの宮殿の類はこういう造りが本当に多い。決まりもの。
アーチの回廊。柱。

そして、天井、というのか壁(?)画。

下の丸いのは、聖人?、ラテン語なのか?、読めぬが。
上はなにか戦いの場面であろうか。
やはり、色使いなど教会の聖画とは雰囲気が違う。

ここで見るべきものは、パラティーナ礼拝堂、Cappella Palatina、
という。ここもかなりユニークといわれている。

二階にある。

これ。

宮殿内の礼拝堂である。
金きらで、極彩色。

ビザンチンなど三つの建築様式が混ざっているという。
特徴的なのは、モザイクという。

なるほど、ちょっとトルコっぽい?。

ちょっとわかりずらいかもしれぬが、茶色の部分、これ、細かい
幾何学模様だが、立体彫刻なのである。これはムカルナスといって、
イスラム建築で使われる様式らしい。これもアラブの強い影響。

これは祭壇方向の天井。金きら。
これも遠くてわからないがこれらも皆モザイク画らしい。
中央のキリスト。左手に聖書(?)、右手の指を立てている。
全能のキリスト(パントクラトール、Pantocrator)という特別な
描写方法で、ギリシャ正教などでよく使われる聖画のよう。
だが、特に、パレルモのこれは、その代表例としてよく紹介されている。
確かにローマカトリックの教会ではあまり見ないか。(ちなみに
カトリックで全能の、という形容詞はキリストではなく神そのものに
付けることが多いような気がする。ちょっと正教と考え方が
違っているのかもしれぬ。)

もう一つ、ここでは王の執務室というのが見られるようなのだが、
曜日が決まっており、この日は残念ながら見られず。

裏に出てきて、先ほどの崖。ノルマンニ宮殿はここまで。

もう一度、ビットリオ・エマニュエーレ通りに出てくる。
書いたように、この通りはパレルモでは珍しく海まで一直線。
よし、海まで行ってみよう。

先ほどのパレルモ大聖堂の前を通り、さらに先へ。

この四つ角。

マクエダ通り(Via Maqueda)とビットリオ・エマニュエーレ
(Via Vittorio Emanuele)通りの交差点。
(マクエダ通りはマッシモ劇場から真っ直ぐきている通り。)

各角の壁には、なにやら石像も建っている。
パレルモも旧市街はどこも中世のまま、という表現が合うが
この四つ角は、なかなかのもの。圧倒的な迫力。

このちょっと先、右側にあった、カフェに入ってみる。
[Cafe Latino di Vincenzo Stira]カフェ・ラティノ・
ヴィンチェント・スティラ。

どこにでもあるが、たくさんのスイーツのあるカフェ。
フィエンツェにもあったが、パンに比重があったり、
スイーツに重みがあったり。
今、泊っている部屋の下の店もそうだが、あそこはパン。
たいてい、カフェは、酒類、ワインやビールは置いている。
ここはスイーツ系中心だがピザぐらいはあるよう。

白状するとトイレに行きたかったのである。
宮殿でトイレが見つからなかった。
そうだ、ちょうどよい、パレルモにきたもう一つの
目的、カンノーリ/cannoliを食べよう、と。

大きいのが、内儀さんの、小さいのが私の。エスプレッソも。

これがカンノーリ。シチリア発祥の菓子。
最初に書いたようにこれも「ゴッドファーザーPART III」の
ラスト前に出てくる。(これに毒を仕込んで、敵対する親分を
毒殺しようとするのだが、、。)
やっぱりこれもマッシモ劇場での出来事なので、パレルモ。
是非本場で食べてみたいと思っていたのである。

焼き菓子かと思ったら、丸く巻いて揚げているよう。
生地にはこれもシチリアの酒、マルサラ酒が入るよう。
マルサラ酒はポルトガルのポートワインのようなアルコール添加
をした、甘い赤ワイン。白いクリーム状のものは、砂糖を入れた
リコッタチーズ。

カンノーリはシチリア名物、パレルモにはやっぱりこういう
スイーツ店ならどこにでもあった。
だが、多くはないが、フィレンツェにもあったし、このあとの
ミラノにも多くはないがあった。まあ、イタリアで定番の伝統
スイーツということであろう。

砂糖入りリコッタチーズは酸味は少なくちょっと甘いクリーム
という感じ。カンノーリ、内儀さんは気に入ったようだが、
正直、私は取り立ててびっくりするものではなかった。まあ、
こんなものか、と。

 

つづく

 

 

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