断腸亭料理日記2006

とんかつ

9月16日(土)第二食

さて、今日の第一食は久しぶりに路麺。
銀座に用があるので、人形町・そば好。自転車で出掛ける。

さっぱりと、おろしそば。

銀座を回り、中央通りを真っ直ぐに戻り、神田駅から、万世橋手前の
WILLCOMのサービスに寄り、さらに、上野のヨドバシカメラで
ちょっと買い物。帰宅。

さて、夕方、第二食。

なぜだか、とんかつが食いたくなった。

いや、正確にいうと、当初は、かつ丼が食いたくなった。
しかし、作る段取りを考えているうちに、とんかつになった。

当然ながら、かつ丼を作るのであれば、
その前に、かつを揚げなくてはならない。
であれば、まず、揚げたてのとんかつ、を食べるのが、合理的である。

とんかつということであれば、それはそれでよかろう。
かつ丼の頭を、とんかつに、切り替えるのには、さほど努力はいらない。
かつ丼は、また、あとで、揚げ冷ましのかつで、十分である。

ともあれ、そんなわけで、とんかつ、で、ある。

材料を買いに出る。

とんかつであれば、キャベツは必須。
大量にあっても仕方がないので、ショップ99でよかろう。
ついでに、ポテトサラダも作ろう。ジャガイモも。
豚ロースは、ハナマサ。他に、ラード。

作る。

まずは、キャベツ千切り。
水に漬けておく。

ポテトサラダ。
じゃがいもは洗い、蒸し器で、蒸す。
これは、蒸し器でもあるが、圧力鍋でもある。
今までしたことはなかったが、圧力をかけて、蒸してみる。

加減がわからないので、少し、長かったか。
圧力を抜き、ふたを開けると、皮がペロンとむけていた。
丁寧に、皮を取る。

ヘラで潰しながら、塩胡椒、マヨネーズ。今日はちょっと薄目。
味見。OK。

とんかつ。

缶に入れて、冷蔵庫にしまってあるラードを取り出し、
溶かすため、お湯が残っている蒸し器に突っ込んでおく。

ロース5枚。
脂身、筋に包丁目を入れる。
片面に塩胡椒。両面に軽く小麦粉をまぶす。

ボールに、冷水、玉子を溶き、よく混ぜる。
ここに小麦粉。今日は比較的硬めにしてみる。
これを、パッドに入れる。

パン粉を同じくパットに深めに広げる。

肉を、衣、パン粉の順につけていく。
と、プロは、竹串などを使っているのを思い出した。

やってみる。

むろん手が汚れないが、それ以上の効果があった。

衣のパッドで両面つけるため、ひっくり返すのだが、この時に、
手でひっくり返すと、せっかくついた衣がはがれる。
はがれた部分はパン粉もつかない。
竹串を使えばこれを防ぐことができる。

さて、どうでもよいが、とんかつには、表面と裏面がある。
これは、パン粉に入れたときに決まる。
パン粉のパッドではひっくり返さず、表になった面には、
上からパン粉をかける。
この状態のまま、押し付け、側面も含め、よくパン粉をつける。
この時の、上側が、表面。

この時点で既に、上になっている部分はパン粉が立ったままで、
見栄えがよいのである。

パン粉がつけば、ひっくり返さず、この状態のまま、皿に置く。
これは、前に、「チューボーですよ!」で、どこかの街の巨匠が
いっていたような記憶がある。

ここで、キャベツを水から上げ、ざるのまま、冷蔵庫に入れておく。
水を切るため、先に上げておくのである。
水っぽいキャベツはいけない。

揚げ油に点火。

先日の天ぷらに引き続いて、今日も、強火目安でいってみよう。

180℃。

表面を上にして、入れる。ここが大事である。
油に入ったときに、下になった方は、表面のパン粉が潰れるのである。

10秒ほどは、衣が固まるまでは、触らない。
その後、ひっくり返しながら、2分ほどであろうか。
天ぷらほど、音の変わり目はわかりやすくない。狐色まで。

上げてからは表を上にして、置く。この後、盛り付けまで
表裏は、変えない。

5枚続けて、揚げる。

切る。切れる包丁であれば問題はない。
衣がはがれることもなく、サクサクと、うまく切れた。
やはり、高温で揚げるのは、よいのかもしれない。
そこそこ強い、カラッとした衣ができた。

キャベツ、ポテトサラダとともに盛り付ける。


ビールを開けて、食う。
おお、けっこう、うまいではないか。

自分でいうのもなんだが、今まで、自作したとんかつのなかで、
もっともうまい。
やはり、高温で揚げた成果であろうか。
なによりも、衣がしっかりしているのがよい。
やはり、食べているうちに、衣がぺらぺらとはがれてくるのは、
いけない。

ポテトサラダは、あえて、控えめな味にした。
つまみとしてのポテトサラダであれば、濃い味がよいが、
今日は、かつを中心にしたかった、ということである。

ともあれ、脂身にはからしを付けつつ、
かつ、二枚を食って、大分に、満足、で、ある。





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