断腸亭料理日記2006
3月22日(水)夜
胃カメラ後、とんがらしに寄って、一度帰宅。
夕方出社。
打合せを一つ。
さすがに今日は疲れた。7時過ぎ、オフィスを出る。
胃カメラをやられたことがない方は、わかるまいが、
前日からの絶食の上に、麻酔をかけられて胃の中を
ぐるぐるとかき回される、というのは、心身ともに
疲れるものである。
筆者などは、10年弱、毎年受けているので、
だいぶ慣れたが、それでもこれは、決して、身体によいとは思えない。
もっと患者の身体に優しい、ストレスの少ない検査に
進化してくれることを切に念願したい。
さて、帰り道、何を食べようか考える。
今日は、酒と刺激性のものはやめるようにいわれたが
やはり、柔らかいものがよかろう。
豆腐?か、、。
スーパーに寄って例の富士山の豆腐。
魚売り場に、牡蠣が安くなっている。
時期も終わりに近付き、安いのであろうか。
牡蠣と豆腐で鍋にしようか。
先日は、豆腐を田楽にしたが、
この時作った、赤味噌のたれがまだ残っていたはずである。
牡蠣を筆者は赤味噌で煮ることがあるが、
牡蠣は赤味噌にとてもよく合う。
赤味噌のこと。
赤味噌は、愛知県地方名産の豆味噌である。
仙台味噌などの米麹を使った米味噌だが、
赤みの濃い味噌を、赤味噌という場合もあるが、
これは違うものである。
赤味噌は米麹を使わず、豆のみで発酵させた味噌。
愛知県でも、三河地方、岡崎市の八丁味噌が最も有名である。
赤い豆味噌のことを、広く八丁味噌という言い方もする。
しかし、正確には岡崎の「八丁」は地名(今の地名は八帖町)で、
ここで作られたもの、蔵としては今、二つ、のみが八丁味噌で、
それ以外は、八丁味噌を名乗ることはできない。
筆者が今使っているものも愛知県産であるが、
八丁味噌ではなく、名前は「赤だし味噌」と、している。
少し苦味のある「赤だし味噌汁」に使う味噌で、
日本料理には欠くことのできない味噌であろう。
(そういえば、この4月から始まるNHKの朝の連ドラ「純情きらり」は
この岡崎の八丁味噌の蔵が舞台のようである。)
閑話休題。
帰宅。
土鍋を用意。
木綿豆腐を切る。
牡蠣はさっと、洗う。
土鍋に味噌を入れ、水。
豆腐、牡蠣を入れ、加熱。
田楽にした味噌なので、少し砂糖が入り甘い。
味見。
甘さはよいが、少し薄めで、もう少し濃い方がよかろう。
酒としょうゆを加える。
よいかな。
これだけでもよいが、ねぎを入れてもうまいであろう。
斜めに切って入れる。
カセットコンロを用意し、食卓へ。
作っている間に、妻も帰宅した。
ビールを抜いて、食べる。
牡蠣と赤味噌は格別に相性がよい。
また、特に出汁を取らずともこれだけで、
つゆも驚くほどうまい。
七味や、山椒を振ってもよいが、今日はそのまま。
豆腐もねぎもよい。
簡単であるが、うまい、牡蠣の味噌鍋で、ある。
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