断腸亭料理日記2006
4月17日(月)昼
さて、珍しく出張。
「だんちょうていの出張食い倒れ日記」、で、ある。
まずは、飛行機で大分まで入り、大分県の佐伯市で、一つ仕事をこなし、
日豊線で、宮崎まで移動。これが2時間。
今日は宮崎泊。
翌日は、宮崎県内2ヶ所で仕事、と、いう予定である。
筆者、大分県に来るのは生まれて初めてで、ある。
大分県といえば、筆者のイメージでは、別府、湯布院の温泉。
魚は、関鯖、関鯵、そして、一度だけ食べているが、
日出(ひじ)町の、城下鰈(しろしたがれい)。
かぼす、、、。そんなところであろうか。
大分空港は、別府湾に面しているが、別府や、大分市からは
かなり離れている。
空港から見る別府湾の眺めは、なかなかに素晴らしい。
内湾であるせいか、海はとても穏やか。天気もいい。
12時前であるが、移動の関係で現地の営業と、早めに空港で食事。
¥1500の定食をご馳走になる。
大分名物が入った定食。
なかなかうまかったので、今日はこれを書いてみる。
真ん中に、鶏肉の天ぷら、ポン酢で食べる、と、いうもの。
東京などではあまり知られていないと思われるが、
九州で大分といえば、これ、ということである。
天ぷら、であるのだが、若干衣にも味が付いているようである。
なかなか、うまい。
それから、右側。
だんご汁、だご汁、などというようであるが、
太く平べったいうどんである。
山梨のほうとう、と、ほぼ同じものではなかろうか。
つゆは味噌味で、野菜がたくさん入っている。
うまい。
左側。
ご飯の上にあるのが、馬(刺し)たたき。
馬刺しは、どちらかといえば、熊本の名物であると思われる。
しょうがが添えられている。
(味がわかるほどの大きさではない。もう少し大きく切ってほしいところ)
そして、その上が、鯵のづけ。
わさびじょうゆであろうか、鯵の刺身を和えてある。
コリコリとした食感は、関鯵、で、あろうか。
これも、うまい。
値段が値段である、このくらいは、当然かもしれぬが、
なかなかうまかった。
さて、これから、大分空港を出て高速で、佐伯市を目指す。
高速道は湾を見下ろす尾根筋に作られており、
眺めがなかなかによい。
別府湾は国東半島のつけ根。瀬戸内海に向かって
長靴形に口を開けた格好になっている。
その湾の一番奥が、別府と、大分市、そういう位置関係である。
そして、高速は、ぐるっと、湾を見下ろしながら回る。
空港の次は、かの、日出。
以前に地図で調べた、城下鰈の採れるところ。
山の上から見下ろすと穏やかできれいな海面と日出町を
遠望し、一目でこの辺りが、お城のあったところなのだな、
と、見分けがついた。
そして、湾の内側へ近くなりトンネルを出ると、別府。
左側、眼下にもうもうと上がる湯けむりと、別府温泉の市街。
車中からもわかるほど、硫黄の匂いがする。
そして、反対側には周りの山々とは、いかにも火山というような
色の違うこんもりとした斜面が、盛り上がっている。
雄大な眺め、で、ある。
高速道は、いずれは宮崎まで延長される予定らしいが、
いまは途中までで終わり、そこからは、山道、谷道を
佐伯、まで大分空港から3時間、長旅である。
(はっきりいうと、不便である。なぜそんなところに仕事に
いったのか、は、むろんのこと、ここには書けない、が、、。)
しかし、大分県のこのあたり、ほとんどが、山。
それも、筆者が比較的よく知っている、関東や、甲信越の
山々とも、また違う印象である。
当たっているのかどうか、断定的なことはいえないが、
あまり手入れがされていないのではないか、と思われた。
杉なのか檜なのか、植林はされているところも多く見えるが
立ち枯れたり、伐採途中で放置されているように
みえるような、禿げた山肌なども見えた。
大分県というところ、基本的には、山国といってよいのだろうか。
一村一品活動が盛ん、ということを聞いたことがあるが、
逆にいえば、別府や湯布院など、観光以外には、
これ、といった耳目を集めるものに乏しい、ということか。
対面交通の高速道を走っていても、すれ違う車も
ほとんどない。人が少ない。
山も、手入れをする人も需要も予算もないのか。
ともあれ、立派な高速道路ができているだけに、
より寂しげな印象を抱かされた。
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