断腸亭料理日記2006

とろろ汁

4月16日(日)夜

毎週のことだが、NHKの大河ドラマを18時からハイビジョンで見ていると
千代(仲間由紀恵)が、子供ができない、というので、
とろろ汁を食べる、というシーンがあった。

無性に、とろろが食べたくなった。

とろろは、子供のころから、アレルギーがあり、食べられなかった。
しかし、ここ十年くらいだろうか、いつのころか、
そば屋で味を知り、うまい、となると
段々に、食べられるように、なってきた。

そば屋以外にも、浅草駒形の、むぎとろ、などでも食べるし、
また、家でも、よく食べている

とろろ汁、というと、前にも書いているが、有名なのは
東海道の鞠子宿(現静岡市)。現代まで続く、丁子屋という店

最近、なにかのTVであったかと思うが、
ここのとろろ汁の味付けは、味噌、である、と聞いた。

筆者がいつも作るものの味付けは、しょうゆ味。
今日は、味噌味でやってみよう。

まずは出汁。
鰹の荒削り節で濃く取る。
煮出し、火を止め、置いておく。

その間に、ハナマサへ山芋を買いに出る。
大和芋でなくともいいだろう、長芋を買う。

帰宅。
すり鉢に、おろし金でおろす。

20cmほど、一本分全部をおろす。

取った出汁に、味噌を溶く。味噌は普通の信州味噌。
かなり濃い目がよいであろう。

少しずつ、とろろに合わせる。
酒、全卵を入れる。
とろろ“汁”、というくらいであるから、ゆるめ、でよかろう。

味見。

薄い。味噌だけでは足らぬか。
しょうゆも足す。

OK。


いつもすり鉢いっぱいにできるが、ゆるめにしたので、
今日はそれ以上、大量にできてしまった。

食卓に運ぶ。
お玉で、どんぶりによそい、ビールを抜いて、
レンゲですくって、食べる。
食べるというよりは、すする、という感じであろう。
文字通り、とろろ“汁”らしい。

味噌を入れると、しょうゆだけよりも、多少甘い感じにはなるが
これはこれでうまい。鰹の出汁もなかなか利いている。

ズルズルとすすり、すり鉢半分、
どんぶり、二杯分、も食べてしまった。
これならば、いくらでも入る。

今日は、昨夜、小学校のクラス会なんというものがあり、
卒業後30年ぶりに会った面々と3時まで呑み、一日、二日酔いであった。

筆者の場合、引越してしまっていたので、連絡も取っておらず、
本当に、30年ぶりで、記憶を戻すのに時間がかかった。
当時は筆者背が低く、皆に「大きくなったねぇー」などといわれ、
なにか、30年前の小学生の自分に会えたような、
懐かしく、また、気恥ずかしい時間でもあった。

しかし、皆、話してみると、本当のところはあまり変わっていない。
そうだ!結構、仲良かったんだ、男も女もみんな、、。
そんなことを思い出す。楽しい時間でもあった。

二日酔いの胃にも、とろろ汁はよい。


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