断腸亭料理日記2005

二日酔いとともに、考えたこと

市ヶ谷・中国飯店・酸辣湯麺

10月20日(木)昼

またまた、二日酔いである。

気のおけない友人と、気のおけない所で呑むのは、楽しいことである。

人間、年齢とともに、いろいろなものを背負ってくる。

筆者の敬愛する、池波正太郎先生は、
人間、40を過ぎたら、日に一度は、
自分の、死ぬこと、を考えるべきである、
というようなことを、仰っていた。

自分の生きてきた今まで、そして、これから死んでいくまでを、
どう生きていけばよいのか、どう生きていきたいのか、
そして、どう死んでいけばよいのか、と、いうこと。

また、池波先生は、同時に、初一念(しょいちねん)、
ということも、よく書いている。
男、あるいは、武士(に限ることでは、本当はあるまいが)が生きる、
ということは、最初に心に決めたことを、貫く、こと。

今まで自分が生きてきた過程を、振り返る。

大学を卒業し、就職。
こんなことをしたい、あんなことをしたい、と、考えていた頃。
仕事をし、それなりに、形になることもあった。

結婚し、妻のこと、家庭、親、兄弟のこと。

あるいは、30前後、立川談志という落語家から、落語というものに、
出会い。当時は、かなり本気で、落語家になりたかった。
そんな頃。

その間、今現在に至るまで、出会い、すれ違い、別れた人々。

その中で、今から考えると、赤面して、
裸足で逃げ出したくなるような様々なこと。

そして、池波正太郎、という作家と、作品に出会い、
自分のルーツや、江戸・東京、人生、、を考えるようになった頃。

名古屋単身赴任時の30後半から、こんな日記を書き始め、
仕事多忙で、中断、浅草へ引越し、そして、昨年再開。
それから、1年半。

自分がこれから何をしていけばよいのか。
何をしていきたいのか。

1年半、この日記を書いてきて、まだ、
具体的な形や言葉にはならないが、その本体は、
はっきりは、してきてはいる、ような気はする。

毎日この日記を書くということが、なにかがまとまってくる、と、
いうことの過程でもあった。

形になるのには、もう少し、時間がかかるのかもしれない。

赤面する、過去のことどもも、すべて、自分であり、
また、色んなタイミングで、色んな選択をしてきたのも自分である。
それらを皆、背負って、糧にして、形にしていかなければ
ならないのであろう。
(初一念、ということと引き比べて、この整理が、まだ付いていない、
ということなのかもしれない。)

二日酔いとともに、こんなことを考えた、と、いうこと。

中国飯店の「酸辣湯麺」(サン(スオ)ラータンメン)は、
相変わらず、筆者の二日酔いの、特効薬では、ある。
(味の詳細、等は、過去のものをご参照いただきたい。)

過去の中国飯店

04年10月28日

05年2月23日



※今回は、つぶやき、のようなもので、日記ではありますが、
料理日記になっていません。
ここに書くべきかどうか、多少の迷いもありましたが、
これをここに書かないと、なにか、先に進めない、
と、いうような心持ちで、書いた次第です。




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