断腸亭料理日記2005

浅草・洋食・ヨシカミ

6月22日(水)夜

しばらく、ご無沙汰であった。
浅草・六区の洋食・ヨシカミである。

昨年、5月 8月

今日は、ちょっと、風邪を引いてしまった。
喉にきて、熱が出た。

何か喰わなくてはならない。

チキンライスである。
これであれば、比較的食欲がなくても食える。

カウンターに座る。

ヨシカミは、いつ来ても、気持ちがよい。

カウンターからは、調理場で働く様子がよく見える。
みな、キビキビと動き、また、そこに、リズムがある。
フライパンをカッ、カッ、カッ、と、煽る音。
サラダのボールをコン、コン、コン、と、混ぜる音。
無駄な動きがないのである。

これが、気持ちがよい。

さて、チキンライス。


店の名前が入り、例の、「うますぎて申し訳ないス!」の
キャラクターの入った皿に盛られて出てくる。

ちょっと、べちょっ、とした、いわゆる、ケチャップライス。

これがうまいのである。

筆者の好きなのは、味の濃いところである。

作るのを見ていると、ブランデーであろうか、
なにか、洋酒のようなものが入っているようである。
自分で作る場合も、これを真似ている。
これだけで、コクが出るのである。

さて、今日は、おみや、で、カツサンドも持って帰り
明日の朝食にしよう。

やはり、作っているところを見ていると、
トーストにバターを塗り、キャベツの千切りを載せ、
カツ(揚げたて)を切り、ソースを浸し、載せる。
最後に耳と共にパンを切り、箱に入れる。

この、箱に入れるところがまた、鮮やかなのである。
箱には、ぴったり収まるようになっており、
まったく隙間がない。

パンに合わせて箱を作っているのであろうが、
小さいところに、ぴったり収めるのは職人技である。



熟練された、リズム感のある職人技を見ているのは
楽しく、気持ちのよいものである。

さて、カツサンド。

これも、何回か書いているような気もするが、
この、小さな箱に入ったものが、よい。

子供の頃、新幹線に乗ると、帝国ホテルの車内販売のカツサンドがあった。
これが、やはり、このような小さな箱に入ったもので
子供心に、とてもうまかった。

今は、大きなカツで、大きなパンで、ふんわりしたカツサンドもあるが
筆者の場合、やはり、カツサンドは、これでなくてはならない、
と、思うのである。

もちろん、冷めてもうまい、カツサンド、で、ある。


HP



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