断腸亭料理日記2004
6月20日(日)第2食〜3食
暑い。
なにを食べようか。
またまた、池波レシピ。
前から気になっていたメニュー。
少し、引用させていただく。
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おまさが、本所・相生町の家へ帰ったのは夕暮れになってからである。
大滝の五郎蔵は、夜になってから帰って来た。
今日も五郎蔵は、暑熱の日中を変装して江戸中を歩きまわり、
「怪しい奴・・・・・・」
に目をつけていたのであろう。
おまさは、五郎蔵が好物の紫蘇の葉をきざみこんだ瓜揉みと、白焼きにした
鯵を煮びたしにしたものを膳に乗せ、これも五郎蔵の好みで、冷酒を茶わんに
酌(く)んで出した。
(池波正太郎・鬼平犯科帳10巻「むかしなじみ」文春文庫)
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瓜揉みは昨日も食べた。(もうない。)
鯵の煮びたしである。ここ以外にも、池波先生は書かれていたかと思う。
鯵の塩焼きは、よくあるメニューだが、焼いたものを煮びたしにするのは
食べたことがなかった。
暑い日には、よいだろう。
買い物に出る。
鯵の煮びたしと、ぬた、にしようかと思う。
ぬたは、同じく、五郎蔵の好物として「舟形の宗平爺つぁん」が
田螺(たにし)のぬたを作ってやるシーンがある。
(同じく、12巻「見張りの見張り」)
さすがに、田螺はそうそう、売っていない。
なにか、貝にしようかと思うが、あさり剥き身なども、安くない。
鰯が安い(10匹ぐらいあって¥300。浅草松屋。)。
鰯ぬたにしよう。わけぎも購入。
帰宅。15時。
夕飯にするにはまだ早い。
下拵え。
鰯二匹を、三枚におろし、塩をしておく。
水が出ないように、塩は、比較的多めにする。
水っぽいぬたは、いけない。
鯵煮びたしは、さまして、冷たいものを食べるため
作っておく。
ぜいごを取り、軽く塩をし、焼く。
同時に、おろした時に出た、鰯の中骨も焼いておく。
腹が減っている、、。
せっかくである。
鰯が新しい。うまそうなので、今、刺身で一杯やろう。
一匹をさらにおろす。
焼きあがった鯵は、酒、しょうゆのみで軽く、煮て、
そのまま置いて、味を染み込ませる。
鰯刺身用に、しょうがをおろす。
さて、呑もう。
菊正宗の冷(ひや・常温)をお銚子で。
それから、塩らっきょう。
焼いた、中骨。
鰯刺身。やはり、鮮度がよかった。
張りがあって、うまい。
焼いた中骨も、いいつまみである。
1合だけにする。
(続きは明日。)
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