断腸亭料理日記2004

ラーメン・上野大勝軒

2月19日(土)第二食

大勝軒といえば、言わずと知れた、東池袋の老舗である。
東京のラーメン史を語る上で、なくてはならぬ存在であり、
元祖、行列のラーメン屋、と、言っても過言ではなかろう。

また、魚介系の元祖的存在でもある。

東池袋「大勝軒」は1961年創業。今年で、なんと44年。
東京、いや、日本のラーメン界のカリスマ、北島一雄氏がご店主。
(現在は、ご高齢でもあり、ご病気療養中とのことである。)

東京にある「大勝軒」はいくつか系列に分かれるらしい。
(詳細は大崎氏のオールアバウトに詳しい。)

壁に張られた、雑誌の切り抜きなど見ると、ここ、上野大勝軒は、
その北島氏の大勝軒で修行され、直系ということになろうか。

場所は上野七丁目。と、いうと、また、わけがわからぬ。
上野駅浅草口を出て、線路際の道を左へ、岩倉高校の手前、
一本目の信号を右折。昭和通りへ出る手前、右側。

実をいうと、筆者、大勝軒というと、ほとんど、縁がなかった。
魚介系がいま一つ、と、いうこともあり、また、池袋は、あまりの行列に
恐れをなし、と、いったところ。
かろうじて、永福町に随分前に行った、記憶があるくらいである。

さてさて、上野大勝軒。

昨年開店したばかり、とのことで、きれいである。
カウンターとテーブル、数卓。

冷たい雨の中、16時。
そこそこ、席は埋まっている。
場所柄、JRの車掌さんであろうか、制服姿のお客さんもいる。

券売機で、ノーマルなラーメンに煮玉子。

周りを見回す。

・・・・。しまった。

ラーメン二郎までいくのかどうか、わからぬが、
たいへんな量である。

大盛など、やはり、洗面器。

また、ここ、(と、いうよりは、大勝軒が)つけめん(もりそば)が
元祖であり、名物であった。
これも、麺は大量。そして、やはり、自家製手打ち、らしい。

運ばれる。

案の定、ノーマルでも、麺は通常の二倍は楽にあろう。
盛り付けは、きれいである。

チャーシュー二枚。煮玉子半分(自分で加えたので、都合一個半)。

スープを一口。
魚介系であるが、味は濃い。
(一般には脂は、さっぱりめ、といわれているようだが、なんのなんの、
そこそこ、あるように、思われた。)

麺は、太く平打ち。若干、柔らかめ。

決して、まずくはない。いや、苦手な魚介系であるが、むしろ、うまい。
しかし、普通盛りであっても、食べても食べても、減らない。

(実を言うと、風邪もあるが、腹具合も、よくはなかった。
こんな時に来るべきではなかったのである。)

回りには、筆者同様、ここまで多いとは知らず、
大盛を頼み、謝っている人もいた。

完食ならず。

男というもの、そこそこ、量が食えなければ、情けない。

二郎、ジャポネ、などなど、あの『お仲間』に入れないのは
寂しい限りである。



地図


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