断腸亭料理日記2004
※移転されているようです。
台東区西浅草2-25-15
TELは変わらず。
2月16日(水)夜
先週、今週と、風邪が蔓延している。
どこへ行っても、みな鼻をグスグス。
マスクをしている人も、多い。
誰かが、あの、フルフェイスのマスクを称して、
「烏(からす)天狗」、と、言っていた。
言い得て妙、で、ある。ちょっと、笑ってしまった。
今日は、一日冷たい雨。
筆者も、鼻と、喉。夕方になると、かなり、つらい。
先週以来、どうしても、おざわ、に来たかった。
ここは、ちょっと、遅くなると、暖簾を下げてしまう。
できれば、6時台に来たい。
今日は、入ってみると、カウンターに一人、
テーブル席に、数人のグループ。
(その後、カウンターに二人、テーブルに二人。
賑わっている。)
カウンターに座る。
お酒、お燗で。
酒のメニューがだいぶ変わっていた。
焼酎や、なんと、ベルギービールなども増えていた。
燗酒は、群馬泉山廃本醸造。
つまみは、今日は、蚕豆かき揚げ。
そばは、鴨汁に太打ち、大盛。
例によって、出てくるのが遅いのであるが、
文庫本(一昨日から、梅安を読了。鬼平に替わっている。)を読みながら
のんびり待つ。
さてさて、今日の、蚕豆のかき揚げ、塩で食べたが、
そのうまかった、こと。
少し前であれば、この季節に蚕豆にお目にかかれるということは、
まずあり得なかった。
余談だが、友人の父親で、蚕豆好きの方があった。
正月に蚕豆が食べたいと言い出し、
近所の八百屋に頼み、八方手を尽くして、手に入れたが、8割方、腐っていた、
という、落語・千両みかん、のような話しがあった。
筆者もそうだが、酒呑みには、蚕豆、というのは、なかなか、弱い。
八方手を尽くして、探したくなる気持ちも、わかる。
ともあれ、蚕豆、最近は、冷凍もあり、
季節はずれでも、さほどに珍しくはなくなった。
しかし、今日のものは、揚げ方もよいのであろうが、
実になんとも言えず、うまい。
ひょっとすると、生かも知れない。
今は、この季節にも、よい生のものが、出回るようになったのであろうか。
さて、そば。
鴨汁の方には、鴨肉ではなく、つくねが入っている。
相変わらず、うまい。
太打ちを大盛でもらうと、かなりの量になる。
満腹、である。
氷雨のなか、歩いて帰宅。
立春も、旧正月も過ぎた。
そろそろ、温かくなってほしいもの。
風邪が治らなくて、困る。
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