断腸亭料理日記2004
2月7日(月)夜
文芸春秋東京いい店、うまい店 05-06
を
パラパラとみていた。
ここ、巻末の「注目の店・話題の店」というページに載っていた。
浅草の雷門前である。
もちろん入ったことはなく、
『ああ、そういえば、あったな』、程度の記憶。
近くのオレンジ通りにある、回転寿司「まぐろ人」の支店。
回転寿司は、まったく行かないわけではないが、
大抵は、後悔するので、よんどころない時以外、入らないようにしている。
回転寿司であれば、花川戸の「魚がし寿司」
の方が、余程、よい、と思っている。
文春の「東京いい店うまい店」は、それなりに、
見識があったような、気がする。
行ってみようか。
雷門の反対側、そば屋の尾張屋支店の、ちょうど、
道を挟んで正面、あたり。
店は明るく、きれい。
二人の板さんが、注文を聞いて、お好みで握る。
普通の立ち喰い、である。
まぐろ、鯵、(各2個)。
活締めひらめ、真鯛、寒ぶり、穴子、えんがわ、
生とりがい、しめさば、(各1個)。
(¥1300)
うまかったもの。
鯵、ひらめ、寒ぶり、とりがい、あたりであろうか。
えんがわ、には、御徒町ガード下で、以前はまったことがあった。
活締めひらめ、があるので、えんがわも
本物かと思ったが、どうも、違うような、、。
回転寿司の経営であるため、
お好みで握っても、ネタは、回転寿司。
『東京いい店・・・』では、
「価格に比してタネのレベルは高い。」と、紹介している。
確かに、計10個で、¥1300は、安い。
また、回転寿司では、一個ずつは頼めない。
これもよい。
しかし、、どうなのであろうか。
『東京いい店・・・』の採用基準、編集方針が、
大分にかわったのであろうか。
ついでであるが、蕎楽亭も、載っている。
よく考えてみると、書いているライター、
編集者も若くなっているのであろうし、
また、ターゲットとなる読者も若くなっているのだろう。
公平に見て、他の回転寿司よりも、
確かに、ここの、「よいネタ」のレベルは、少し高い。
太助の大将も言っていたが、回転寿司などのネタは、
大量仕入れで、全体で利益を出すように、考えられている。
よいネタもあれば、最低のネタもあり、よいネタだけ食べれば
割安になるし、それだけ食べられては、店は、困る。
(しかし、それでも、当然、赤字にはならないようには、
なっているのであろう。)
また、さらに、安いネタの方が、利幅は高い、という。
客としては、どちらが、よいか?
ネタの質の平均値が高い方が、よいのではなかろうか。
良心的、と、言い換えてもよい。
そういう意味では、筆者は、花川戸の「魚がし寿司」に軍配を上げる。
(値段もここよりは高くはなる。)
文春「東京いい店・・・」。
ここが、回転寿司の支店であり、ネタは、違わないであろう、こと、
さらに、前記のような回転寿司の仕組みを知って、
推薦しているのであろうか?
回転寿司のレベルとしては、そこそこ、であり、
お好みで頼めるのもよい。
(そういう意味で、お薦めではある。)
しかし、ここは、一般の立ち喰いすし、格安寿司としては評価できない。
本当にうまいもの、本当の価格と質の関係を評価するのが
見識というものであろう。
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