断腸亭料理日記2004

正月のカレー

1月2日(日)
しなければならないことは、早くした方がよい。
後厄(あとやく)の厄払いに行かなければならない。

一昨年の前厄、昨年の本厄、そして、今年の後厄、の厄払い。
氏子になっている、鳥越神社である。

昨日、元旦未明、初詣も鳥越神社に行ってきた。

御初穂料、金五千円也。

近所でも、浅草寺や、厄除けでは知られた深川の不動様など、
有名どころでは、厄払いも、流れ作業で
いつ自分の名前が呼ばれたかも、よくわからないような状態。

それに比べると、鳥越神社は、ほとんど、混んでおらず、
(というよりも、特別のお払いをしていただいている人はほとんど他に見ない。)
マンツーマンで祝詞をあげていただけるのは

ありがたいことである。

厳粛な気分、というほどでもないが、
それなりに、よい年にしたい、と思う。

腹が減った。カレーが食いたい。
なぜか、カレーである。

暮れから、基本的には、和食、続き。
呑み過ぎもある。少し、胃腸に喝(かつ)を入れたい。

正月の二日から、カレー屋もやっていまい。
自作である。

飯を炊く。

カレーといっても、インドカレーである。

しかし、なんといっても、手間が掛かる。
なにがといって、たまねぎのみじん切りである。
きつね色になるまで、1時間以上はかかる。

少し前に、NHKの生活ほっとモーニングであったか、
為後喜光先生の技として、時間短縮法をやっていた。
(これは、オニオンスープ用のものではある。)

普通であれば、こげつかぬように、ごく弱火で長時間となるのだが、
この方法では、強火でよい、という。

当然、こげついてくる。
こげついてきたら、水を少量加え、かき混ぜる。
すると、コゲが、たまねぎに移り、きつね色になってくる。
これを、繰り返す。

やってみると、なるほど、きつね色になっていく。
手抜き法である。

時間を掛けた場合は、水分が抜け、
たまねぎの容積としては、ごく小さくなる。
この手抜き法では、当然、こうはならない。容積は、ほとんど減らない。

このへんが、出来上がりに、どのように作用するのか・・・。

ここから先は、前に書いた通常の作り方。

肉は、冷凍庫にあった、買い置きの豚バラスライス。
あり合わせである。

最後の煮込み。30分程度。

それなりに、近いものが出来上がってきた。

飯もまだ、炊けておらず、炒め時間が少ないのを補う意味で、
煮込みは、そのまま継続する。1時間弱。

完成。

たまねぎ、にんにくなどの形が、やはり、
よく炒めた場合よりは、残っている。

しかし、味は、さほどに変わらないようである。
煮込み時間を若干、伸ばしたのがよかったか。

これは、ちょっと、発見である。
意外とこの手抜き法、よいかも知れない。

うまかった。




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