断腸亭料理日記2004

おでん・お多幸

銀座八丁目店

1月24日(月)夜
寒い日が続いている。

シーズン中に、一度はここにも、行っておかなければならない。

昨年

日本橋本店

日本橋本店とは、別系統。
ここ、銀座八丁目店が中心的な存在であるようである。

今日は、会社から。
八丁目であるから、新橋が最寄である。

なにを勘違いしたのか、例の高速脇の通り、コリドー街の方へ
行ってしまった。

銀座というのは、本当にわかりにくい。
並木通りであった。新橋からだと、三井アーバンホテルが入り口である。

三井アーバンのちょい先、右側。
8時ぐらい。もう少し早い時間だと、列ができていることもある。

カウンターの一番奥が、空いていた。
やはりここも、場所柄、同伴前の和服のチーママと、おじさん
(といっても、筆者の少し上、といった、年代か・・・)が
隣であった。

お酒お燗。
例によって、ここは、ちろり【銚舳】 で出て来る。
そして、菊正宗である。

濃いしょうゆ味には、菊正。これしかない。

一回目の注文
これも、いつもの、

「すじ、つみれ、ちくわぶ」

浅草・大多福

「江戸っ子だね」と、言われてしまったものである。

このように、いわれれば、いわれたで、
なんとなく、くすぐったく、苦笑してしまったが。

今日のお多幸では、
「すじは、牛すじ、ですか?練り物のすじ、ですか?」、ときた。

こういわれれば、いわれたで、

『おいおい、見てわかんないかなぁ。牛すじのわけはないだろう、、
東京で、おでんのすじ、といえば、練り物に決まっているだろ!
間抜けなことを、聞かないでほしいなあ!』、
(本当は、これを、巻き舌の江戸弁で言いたかったりする・・・。)

と、思ってしまうのは、修行が足りないせいであろう。
のみ込んで、

「練り物の・・・。」

銀座では、様々な人が来るため、
判で押したように、聞くことにしているのであろう。
(ちなみに、この店でも、時により、人により、聞かれない、こともある。)

次は、二回目。「豆腐、たまご、ねぎま」

お酒追加。

豆腐、たまごは、普通のものであるが、
「ねぎま」である。

日本橋のお多幸には、なかったと思う。

当然、焼鳥のねぎま、ではない。
ねぎとまぐろ、である。

一般的には、ねぎま鍋。
これは「ねぎまの殿様」といって、落語にも登場する。
内容は、「目黒の秋刀魚」と、同工異曲。
当時庶民の食物であった、ねぎま鍋を、お忍びで街に出た殿様が
気に入ってしまう、というもの。
その昔、白身の魚が高級とされ、まぐろは、脂が多く、
色も赤い血の色で、下等なものとされ、上品な者は、食べなかった。

ここでは、串にねぎとまぐろを、きれいに刺して、
その場で、おでん鍋に入れ、火を通す。

このため、同時の注文のものとは、時間差で出る。

粉山椒がふられ、ちょっと、乙な感じのものである。
これが、なかなか、うまい。

これを食い終わって、終了。
やはり、パッと、出る。

シーズン中に、また来たい。


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