断腸亭料理日記2004
1月6日(木)夜
ちょっとした新年会である。
筆者の希望で、ふぐ。
それも、浅草・三浦屋である。凝りはじめると
とりあえず、続けてみるのも面白いかと思った。
場所としては、浅草二丁目。言問い通りと、国際通りの交叉点のすぐそば。
あの、ねぎどんや、おでんの大多福、元祖恵比寿ラーメン
のトライアングル、というのか、筆者にとっては
かなり、濃い、一角とも、目と鼻の先である。
国際通り、言問い通りどちらからも、路地を入った、ところにある。
予約は取らない。
最近は少ないようであるが、行列ができることもあったようである。
(そういえば、神田須田町・あんこうのいせ源も、予約は取らない。)
7時。行列はなく、1階のテーブル席に。
(三階まであるようである。)
さて、まずは、ひれ酒。
先日の、とらふぐ亭でも、呑んだのであるが、なかなかにクセになるものである。
一口目は、生臭さが気になったが、呑みはじめると、進む。
まず、ふぐ刺しと、皮。
さすがに、違う。
養殖の、泳ぎとらふぐ、と比べるのはそもそも、無理があろうが、
旨み、食感、まったく違う。
これが、ふぐというものであるか。実感である。
白身の刺身というもの、
食感だけで、ぽん酢と、もみじおろしの味だけではないのか?
というような、疑問というのか、疑惑があったが、
こと、ふぐに関して、この疑惑は、完全に払拭された。
うまいものである。
また、ここ、一人前でも、そこそこの量がある。
2、3枚、一度に食べる。
ぽん酢。
関西と関東の違いなのであろうか、
とらふぐ亭は、かなり、濃厚な印象があったが、
ここのものは、東京で普通に、出てくるさっぱりしたぽん酢。
特段、これで不足は感じない。
ふぐちり。
これも、違う。
少し調べると、ふぐは、さばいてすぐではなく、
本来は、生けじめにし、寝かせた、切り身で流通するものであるらしい。
ここのものも、鍋用のものは、そのような、切ってすぐではない様子がよくわかった。
うまさは、いうまでもない。
鍋にする白身は、たら、あんこう、かわはぎ、などなど、いろいろとあるが、
それぞれ、特徴というのか、身の味にクセがある。
もしやすると、ふぐというもの、最もクセがないもの、
なのではなかろうか。
やはり、クセのない旨みと食感。
・・・。
このあたりで、酒もまわって、不覚ながら、
おじやまで、細かい印象が、残っていない。
いずれにしても、かなりの満足であった。
(案の定、二日酔い。)
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