断腸亭料理日記2024
4561号
5月13日(月)第一食
さて。
月曜日。
雨、で、ある。
一日。強く、風もありそう。
どうするか。
例の南稲荷町の[小倉庵]か、マック?。
一先ず、スウェットに長靴、大きな傘を差して、
稲荷町方向に出る。
歩きながら、考えた。
最近の、雨なので、地下鉄に乗ってちょっと遠くに
出掛ける、を、思い出した。
銀座線で、最近頭にあったのは、室町[砂場]。
池波レシピでもある。
前回は、ちょうど1年前であった。
こんな格好だが、行ってみるか。
室町[砂場]の最寄は神田駅?。
googleで調べると、三越前であった。
そんなもの?。
指示通り、稲荷町で乗って、三越前の最後部で降りる。
なるほど。
ここで出ると、わかった。三越前は、JR総武快速の
新日本橋とくっついていた。
JRは江戸通りの下を走っているので、2番出口で
出ると、神田駅よりも近い。
雨なのでちょうどよい。
出て左。すぐの通りを左。神田駅方向に歩くと
通り二本で、室町[砂場]到着。
14時ちょうど。
一人と言って、奥の窓際の机へ案内される。
天候もあってか、空席も多い。
静か。
だが、ここ、お客が多くても静かなのである。
これがよいのである。
客層がよい、ということかもしれぬ。
外国人はまず見ないし、観光客もあまり
見ないのではなかろうか。
ちょっと、昨日呑みすぎぎみだが、、、
お、グラスのビールがある。
これよいかもしれぬ。
雨でも、歩いてくると、もう汗をかいていた。
つまみは、そら豆にしようか。
旬、で、ある。
それから、そばも一緒に頼んでしまう。
ここは、そう、つゆに小さなかき揚げ入りの
天もり。
ビールがきた。
ここのお通しは、そば味噌ではなく、
なぜか、梅くらげ。
ともあれ、東京の老舗そばやは、お通しは付ける。
こういうものであろう。
一口ビール。
そら豆もきた。
そら豆には皮をむきやすいように
切れ目を入れてある。
こういうところも、ここは行き届いている、
と思うのである。
そら豆もつまんで、ビール。
そばもきた。
これが、ここの天もり。
つゆに小さなかき揚げ入り。
天もりのそばは、色の濃いもの。
[砂場]なので、更科系の白いものもあるが、
それは、天ざる、という。
つゆは同じ、かき揚げ入り。
かき揚げを崩しながら、残っていた
ビールを呑む。
これが、うまい。
今日気が付いたのだが、ここの天ぷらは
香りがよい。
胡麻油、で、ある。
そばやの天ぷらで、胡麻油を感じることは
あまりないと思うが、珍しい。
今、東京の天ぷらやでも、胡麻油を強く感じる
ところはむしろ少ないかもしれぬ。
胡麻油も白い香りが強くないものを使っていたり
他の油と混ぜていたり。よい塩梅の香りに
しているのであろう。
ここもそうかもしれぬ。
ビールを片付け、そばにかかる。
わさびを箸につけ、一箸分そばを取り、
つゆに、そばの先1/3つけ、手繰る。
よい喉ごし。
うまい、うまい、一気に手繰る。
盛りが少ないというわけではないのだが、
食欲が出てきてしまった。
お替り、もらおうか。
今度は、白い、更科系のざる。
つゆも新しいのをもらった。
白い更科系は、そば粉でも中心部分のみのもの。
でんぷんが多く、腰が強い。
色の濃い方は、外側の甘皮が入ったところを使う。
こちらは香りが強く、藪系とも呼ばれる。
実際には、それぞれ、よい塩梅に混ぜてもいるともいう。
[砂場]でも両方揃えているところが、ままあるが、
やはり濃いそばの需要が多いのかもしれぬ。
一気に、手繰り終わる。
うまかった。
ご馳走様でした。
やはり、ここ、この静かさがよい。
勝手な希望だが、変わらないでほしい。
中央区日本橋室町4-1-13
03-3241-4038
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