断腸亭料理日記2024

もつ鍋風鍋

4612号

7月29日(月)夜

さて、この表題。

なにやら意味不明かと思う。

もつ鍋というのは、ご存知の博多のもつ鍋。

旧臘、博多の[やま中]へ行って、味噌味のものを食べた。

通常の博多もつ鍋は、しょうゆ系なのだが、
[やま中]は味噌味でうまいと聞いて、行ってみた。
なるほど、うまかった。

もつ鍋風鍋、というのは、つゆや野菜だけもつ鍋で
肉は、脂がある程度出るものなら、それこそなんでもよい、
と、いうもの。例えば、豚バラ。
これをちょいと、なにかで視たのである。

もつ鍋はもつから脂が出るので、ある程度脂が出る
のが条件にはなるのだろう。

なるほど、これ、目から鱗。

気が付いた人、偉かろう。

つまり、もつ鍋のポイントというのは、もつ、
ではなく、つゆの味付けと、具として入る、キャベツ、
にんにく、もやし、にら等々、である、と。

つゆのレシピを調べると、かなりある。
しょうゆもみそも。

博多もつ鍋のつゆのポイントは甘いこと。
ご存知の通り、九州のしょうゆは甘い。
みそにしてもしょうゆにしてももつ鍋のつゆは
あまからということ。

調べたもつ鍋の出汁の多くが、鶏ガラスープの素を
使うよう。

スーパーで、調達。
鶏ガラスープの素、キャベツ、にら、もやし、
にんにくチップに、豚バラスライス。
こんなところか。

夜、作る。

[やま中]に敬意を表して、味噌味でいってみよう。

土鍋に水、鶏ガラスープの素、かつおだしの素も少し。
煮立てて、味噌はノーマルな信州味噌に、西京味噌。
4:2程度の割合。溶き入れる。しょうゆも少し。
そして、砂糖。甘味を感じられる程度。
鷹の爪三本。赤唐辛子粉、小さじ1程度。
にんにくチップ3〜4枚。おろし生姜(チューブ)
大さじ1程度。白胡麻を半分程度あたり鉢であたって、
入れる。

味見。ちょっと濃いか。
あまり濃すぎてもいけないだろう。
水を足す。
OK。

冷蔵庫にあった鶏もも肉半分も出汁のつもりで
一口に切って入れる。

あ、そうだ。
ねぎの青い部分も。

ちょっと甘い味噌味(あるいはしょうゆ味)に
生姜とにんにく、唐辛子が入る、中華スープ、というのか、
多少、エスニック寄りの和、か。

これが、博多もつ鍋のつゆの本質であろう。

鶏も煮えてきた。

脂も多少、浮いてきた。

さらに、30分ほど弱火で煮込む。

またここで、味見。
なかなかそれらしい感じになってきた。

よいかもしれない。

豚バラスライスを一口に切る。
キャベツはざく切り。にらは5cm程度に切る。
もやしはそのまま。

ちょっと小ぎれいに入れる。

そう、このにらを並べるのが博多もつ鍋、だ。
なにかそれっぽい。

カセットコンロを食卓にのせるのは、さすがに暑いので
台所で完成させる。

出来上がり。

ビールを開けて、食べる。

これは、成功!。

出汁兼用として入れた鶏はかなり柔らかくなっている。

豚バラも、うまい。

そして、野菜たち。
博多で食べた時もそうであったが、結局この鍋は
もつよりも、キャベツ、もやし、にらの野菜を食べる
料理なのである。

だが、それらが、うまい。
元来、もつにキャベツ、もやし、にらで、どれも
安いもの。安くてうまい、庶民の鍋、であろう。

そして、今日は豚バラで作ったが、もちろん、
本当のもつ、白モツ、シマチョウあたり?、でもよい
わけである。

また、もつ鍋のつゆ、意外に簡単にそれらしい
ものになった。
これも目から鱗。

暑いときに、こういう少しパンチのある鍋も
よいもので、ある。

 

 

 

※お願い
メッセージ、コメントはFacebook へ節度を持ってお願いいたします。
匿名でのメール、ダイレクトメッセージはお断りいたします。
また、プロフィール非公開の場合、バックグラウンドなど簡単な自己紹介を
お願いいたしております。なき場合のコメントはできません。

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月 | 2020 11月 |

2020 12月 | 2021 1月 | 2021 2月 | 2021 3月 | 2021 4月 | 2021 5月 | 2021 6月 | 2021 7月

2021 8月 | 2021 9月 | 2021 10月 | 2021 11月 | 2021 12月 | 2022 1月 | 2022 2月 | 2022 3月 |

2022 4月 | 2022 5月 | 2022 6月 | 2022 7月 | 2022 8月 | 2022 9月 | 2022 10月 |

2022 11月 | 2022 12月 | 2023 1月 | 2023 2月 | 2023 3月 | 2023 4月 | 2023 5月 |

2023 6月 | 2023 7月 | 2023 8月 | 2023 9月 | 2023 10月 | 2023 11月 | 2023 12月 |

2024 1月 | 2024 2月 | 2024 3月 | 2024 4月 | 2024 5月 | 2024 6月 | 2024 7月 |

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2024