断腸亭料理日記2024
4592号
7月1日(月)夜
自転車操業の原因は、読みの甘さ、不運、
ということもあるのだが、そのために先回り
して、ねたを探しておく、ということを
しておかなければ、いけない。
まあ、結局、怠けていた、ということにはなろう。
と、いうわけで、[蓬莱屋]から、吉池に
まわる。なにか、探さねば。
なかなか、ピンとくるものが見つからぬ。
おこぜ、、、から揚げ?。
違うか。
あれ!?。
鮎。
小鮎は先日やったばかり。
大きな鮎。もちろん、養殖物だが、、、。
随分作っていないが、鮎飯、鮎の塩焼きは、
どうであろうか。
そう、鮎は池波レシピである。
鮎は、先生の大好物であった。
始めた頃は、正しい鮎飯にたどり着くまでに
随分と時間が掛かった。
ハラワタの抜かずに炊き込んでいたので、
苦い鮎飯になっていたのである。
ともあれ、これでいこうか。
3匹購入。
これだけでは、寂しいので、刺身用の生牡蠣。
解凍、としてある。
最近、牡蠣は冷凍もするのか。
食べてみようか。
それから、いつものめかぶ。
炊き込みご飯には、日本酒を入れる。
浸水時に入れるわけだが、酒が入ると浸水に
時間が掛かる。3時間はみたい。
それで、食べる3時間前。
洗って、酒、薄口しょうゆ。あとは、水で
通常の水加減。
酒が多い方がうまいので、半分程は酒。
薄口しょうゆも、勘で入れているが、自分でも
少し多いかな、という量。
やはり濃いめがよい、だろう。
これで2時間ほど。
米粒が全部白くなるまで待ちたい。
鮎。
和歌山産養殖。
養殖でも1匹300円程度で高めか。
出すとこんな感じ。
鮎というのは、やはりきれいな魚である。
シシャモの仲間というのが、まったく不思議。
ワカサギも近いようだが、これはまだわかるか。
そういえば、鮎の寿司、古い漬け込みのタイプの。
江戸期までは、各地の名物であった。どんなもの
か一度食べてみたい?。
いや、結局、ほぼなくなったので知れているのか。
3匹、塩をして、水洗い。
炊き込み用に1匹、腹を出して塩なしの、素焼き。
浸水は終わっているので、家の炊飯器で
ハヤダキモードで炊飯開始。
鮎2匹は塩をして、焼く。
全体に塩をし、あまりうまくいかないが、鰭に
いわゆる飾り塩もしてみる。
生牡蠣。
ぽん酢しょうゆ。
ビールを開けて、食べる。
やはりフレッシュさには欠けるか。
二個で470円、別段安くもない。
塩焼き。
たで酢を買い忘れていた。吉池に小さな1回分のパックで
売っていたのであった。それで、ただの酢。
養殖物でも、うまいもんである。
鮎飯が炊きあがった。
7分蒸らし。
開ける。
一度鮎を出し、頭と中骨を取って、身をもどす。
よく混ぜる。
飯茶碗へ。
上から、もみ海苔は。これは絶対に忘れては
いけない。それもそこそこよい海苔。
塩焼きももちろん、うまいが、鮎飯を忘れてはいけない。
炊き込みご飯で、まずいものはあまりないが、
この鮎飯というのは、おそらく、一二を争う、
のでは、なかろうか。
いや、炊き込みご飯に丼ものまで入れてもいい。
鮎飯は、ちょっと、うな丼にも近いように思う
のである。
もちろん、甘辛ではないのだが、同じ川魚の身の味と
香り、味の付いた飯との組み合わせ。
鮎は香魚ともいうが、まさにそれ。
そして、酒多め、薄口しょうゆもちょい多め、
これもよかった。
鮎だと薄目の方が合っているように思ってきたがが
しっかり味が付いた方がよい。
やはり、、、怠けてはいけない。
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