断腸亭料理日記2024

浅草千束通り・ふぐすっぽん・つち田

4699号

12月15日(日)夜

さて、日曜日。

今日は、ふぐ。

金曜の最高気温が8.4℃(12時53分)
今日が、12.2℃(13時37分)と多少上がったが、
本格的に寒くなってきたら、ふぐ、か。

ふぐは、旧臘、博多まで食べに行った。
元来、松茸同様、東京の人間なので、ふぐを食べる
習慣はなかったのだが、ここなん年かで食べるように
なってきた。
これはやはり、浅草に住んでいるせいだと思われる。
やはり、東京でも他の街と比べて、浅草周辺には
ふぐやが今も多い。

前にもこれ、考えてみた。
主に、関東大震災後、東京に大挙して、関西の料理人と
料理が流入したことが原因ではないかと思っている。
(実際には明治の終わりからこの傾向は始まっていた
のであろうがだめを押したのが震災であったよう。)
この時期は東京の食の大転換期であった。
ここで[八百善]だったり、江戸からの江戸割烹料理が
次第に駆逐され、江戸の味噌、江戸甘味噌が生産量を
減らしていったり、、。
もちろん、うなぎだったり、にぎり鮨だったり、天ぷら
だったり、あるいは蕎麦、江戸生まれの食で生き
残ったものもあるが、今の東京のそこそこ以上の
ノーマルな和食、割烹料理と呼ばれるようなものは
すべて関西風であろう。江戸割烹料理が駆逐された理由は、
シンプルに関西流の方がうまかったから。

ともかくも、大正から昭和初期に掛けて、関西の食が東京に
入ってきたわけだが、関西料理でわかりやすく高価だった
のが、ふぐ、で、あろう。それで、その頃の東京一の
大人の歓楽街である、吉原を含む浅草にふぐやが
多くできたのではないかと考えている。

そんなことで、浅草千束の[つち田]。

その吉原の目と鼻の先。

予約は今日は、19時。
千束通りのパチンコやのある交差点でタクシーを
降りる。
横断歩道を東側に渡り、千束通りから路地を
東に入ったところ。

小さな店。
入って名乗り、左側が調理場、その脇の狭い通路を
抜けて、奥の座敷へ。

最近は、ふぐでも、鍋ではなく、焼きふぐ、で、ある。
やはり、焼いた方がうまいと思うのである。
TELで内儀(かみ)さんが焼きふぐのコース、11000円也、
を頼んでいた。

寒いが、やっぱりビール。

お通し。

左が、ふぐの塩辛、右が豆腐。

そして、きた、ふぐさし。

昨年、本場、と思われる、博多で食べたわけだが、
あたり前といえば、あたり前かもしれぬが、特に味は
違ってはいなかった。東京でも十分?。
もちろん、東京近くで獲れるものもあるのかもしれぬが、
産地からたくさん東京に運ばれるているのであろうし。

なぜ、これだけふぐ、中でもとらふぐが珍重されるのか。
やはり、白身として唯一無二だからであろう。
刺身であれば、このしこしこの食感。
これに尽きよう。他にこんな食感の白身はない。
結局ぽん酢しょうゆの味じゃないか、とも以前は
思っていたが、そうでもない。やはりとらふぐ固有の
味がある。もちろんほのかなものだが。

次、から揚げ。

これもうまいのである。
火が通ってもしこしこの食感。そして、やっぱり身の
うまみ。昨年、博多で食べた時、若い女の子を連れた
隣の地元お父っつぁん、は、から揚げをお替りしていた。
やはり、うまい、のである。

コースとは別にもらった、焼き白子

白子では、鱈もあるが、ふぐがやはりNo.1であろう。
焼いたものがうまい。味は塩のみ。ふぐよりは皮がしっかり
している。鮮度もよいのだろう。やはり別だとしても
もらいたい。

そして、焼きふぐ。

昆布で〆ている。

お姐さんがコンロにのせてくれる。

骨付きの大きな身と、薄めのスライスもある。
大きい方はよく焼かなければいけないが、薄い身は
すぐに焼ける。

焼けてきた。

多少塩味であろうか、付いているが、やはりぽん酢しょうゆを
つけて食べる。

なぜであろうか、長年鍋で食べられてきたふぐだが、
私は、この焼いたものの方が、うまいと思うのである。
鍋料理の場合、私はあまりつゆを飲む習慣がないから
であろうか。また、水炊きの鍋の場合、野菜は、まあ
どちらでもよいではないか。

うまい、うまい。

食べ終えて、焼きふぐコースにも、ちゃんと
雑炊がある。

お新香。

ぬか漬け。

雑炊。

別にふぐで出汁を取ってあるのであろう。
旨味が濃く、よろしい!。

デザート、ババロア、で、あったか、が出て、
お仕舞。

うまかった、うまかった。やっぱり、焼きふぐだわ。
ご馳走様でした。

 

つち田

台東区浅草5-9-7
03-3875-1779

 

 

 

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