断腸亭料理日記2024

パリオリンピックのこと/南稲荷町手打ち蕎麦・志づや

4625号

8月15日(木)夜

オリンピックが終わって、お盆。

今回のオリンピック、なかなか意外な結果
であったのであろう。私の感想を、ちょっとだけ
書いてみたい。

期待されていた種目で取れなかったにもかかわらず、
海外で行われた中で最も多いメダル数であった、と。

レスリングの快進撃。今まで取れなかった、
欧州本場のフェンシングで複数、馬術のメダル獲得。
選手、強化関係者の努力の賜物なのであろう。
卓球、バトミントンは手に汗握るゲームに
皆が一喜一憂、なかなかの盛り上がりを見させて
いただいた。もはや、この二種目は、国民的
競技になっている。是非是非、これからも
健闘を期待したい。
男子体操は若干20歳の金三冠メダリストの誕生。
素人目にもピタッと止まる演技は素晴らしかった。
まったく誇らしい。マナーも世界をリードするに
ふさわしかった。日本人の国際社会での振舞い方の
よき見本であった。これも誇り。大会毎に、新しい
ヒーローが現れる、男子体操界の底力なのであろう。
一方、世界的人気チームスポーツ、男女バレーボール、
男女バスケット。男女サッカーも加えてよいか。
惜しかった。どれも釘付けで観ていた。
選手達が最も悔しかったであろうことも、十二分に
伝わってきた。残念ではあるが、世界のトップ
グループに追い付き、ギリギリの好勝負を繰り広げる
ことができるところにあることを、立派に示してくれた
のではなかろうか。
素人目だが、技術的にはまったく引けを取っていない
ように見えた。これも誇らしい。
ベスト4、メダルを勝ち取るには、ここでなん年も
戦い、運も味方に付けなければいけないのであろう。
きっと、世代交代をしつつ、不断の努力を続けられよう。
期待しよう。
その他、スケボー、陸上女子やり投げも期待通り。
これからの活躍にさらに期待が膨らむ。
一方柔道。選手、関係者自身が最も悔しく、また責任を
感じていたはずである。彼らをたたくのは、やめよう
ではないか。武士の情け?。これが今の日本柔道界の
実力であったのであろう。次回に期待!。

いろいろひっくるめて、なにか時代が変わったようにも
感じる。日本スポーツ界の変化、なのかもしれぬ。
よい未来が見えてきたのではなかろうか。

閑話休題。

今日は、内儀(かみ)さんの希望で、夜、
南稲荷町の手打ち蕎麦[志づや]。

内儀さんは本当は、ここの鴨しゃぶにも興味があった
ようなのだが、事前予約が必要で、今回は
当日予約であったため、叶わなかった。

18時。二人で自転車で向かう。

入って名乗ると、ご予約ありがとうございます、と、
奥のテーブルへ。

ビール。

キリンラガー。

お通しは薄味の付いた昆布と椎茸。

つまみは、ここは天ぷらがいくつもあるが、
なんとなく、天ぷらの気分ではなかったので
それ以外から。

まず、鶏皮の煮凝り。

これ、なかなか、うまい。

なんということはないのだが、実はこれ、
技があるのでは、なかろうか。
普通鶏皮を煮ると、大量の脂が出る。

だが、この煮凝り、脂はほぼないようなのである。
脂が冷えると白く固まる。これがない。
ゼラチン。コラーゲンで固まるわけである。
ハテ、どうしているのであろうか。
脂を抜き、脂だけつゆから分離?、どうして
いるのか。

板わさ。

添えられているのは、わさびとわさび漬け。
見た目、なんの変哲もない白い蒲鉾なのだが、
これ、食べると、心持、甘い。
どこのものであろうか。
もしかすると、西日本のもの?。

鴨ロースト。

中が半生で、上手く焼けている。

掛かっているタレがみそであろう。
ちょっと甘めのしょうゆ、玉ねぎ入り。
東京のそばやでは、あまりない味付けでは、
なかろうか。

おもしろい。

天ぷらを抜くと、なんだか、鶏ばかりだが、

鶏皮ぽん酢。

きゅうりと茗荷。

鶏皮ぽん酢といえば、焼鳥やの定番メニュー。
文字通り皮だけを使うのが普通だが、意外に
ボリュームがあって、よい。

このぽん酢しょうゆも多少あまめかもしれぬ。

最後。

そばは、おろしのざるにした。
ここでは、初めてかもしれない。

ここは、やっぱり昆布と椎茸から取った精進のつゆも
選べるが、やはりノーマルな鰹のものがよいだろう。

おろしは、やはり辛味大根のよう。

つゆをおろしの器に移す。
箸でわさびをつまみ、そばを一箸分取り、
つゆにそばの先、1/3をつけ、一気に手繰る。

辛味大根なので、辛みは強め、か。

一気に手繰ってしまう。

うまかった、うまかった。

勘定は二人で、6650円。

ご馳走様でした。

 

志づや

台東区東上野2-4-3
03-6284-4295

 

 

 

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