断腸亭料理日記2023

本所石原・レストラン・クインベル

4308号

3月26日(日)夜

さて、今日はここ。

本所石原のレストラン[クインベル]。

フレンチ、イタリアン、あるいは洋食。

最早、レジャンドといってもよいかもしれぬ。

開店はいつ頃なのであろうか。
平成6年(1994年)という説もあるが、未確認。
正しければ、30年くらいになる。
そのくらいには、なっていそうだが、
今度聞いてみようかしら。

一応TELで予約。
17時半。

拙亭からは、錦糸町行きのバス。
この都バスは、厩橋を渡り、清澄通りを右。
蔵前橋通りを左に曲がり、石原一丁目。
このバス停の、反対側。

石原はイシハラではなく、イシワラと読む。
江戸期からの町名。池波作品「おとこの秘図」の
主人公、旗本徳山五兵衛屋敷を囲むようにあった町屋
であった。隅田川の東側が江戸に含まれる以前の
江戸前期には田畑で、南本所村に含まれる百姓地で
あったよう。

到着。入って、名乗り、テーブルヘ。
テーブル6〜7の小さな店。

こんなみてくれだが、とてつもないものを
出してくれる。

ビールをもらい、
サラダと、いわしのオーブン焼き、鴨のオレンジソース、
それから、今日は内儀(かみ)さんの希望で、
ドライカレーのオムライス。
そして、いつものビーフカツサンドをおみや、で。

ここの絶対食べるべきメニューというのは、
もう一つ、渡りがにのスパゲティーがあるのだが、
炭水化物系の上に量も多く、同時にはなかなか
食べられない。

サラダ。

ちょっとわかりずらいが、いんげんと玉ねぎのサラダ。
マッシュルームが生のスライス。
ドレッシングが濃いめでしっかりした味。
これがよい。

いわしのオーブン焼き。

なすの上に、いわし、パン粉の衣を付けて
パセリ、オリーブオイルで焼いている、のか。

いわしがコンガリ。
添えてあるのが、トマトソースと
葉っぱはチコリ。

いわしが、パン粉でサクサクでグット。
なすの火の通り加減が流石。
なすというのは、火を通しすぎると、グズグズ
になってしまう。
堅くもなく柔らかくもなく誠によい塩梅に
火が通っている。

そして、鴨。

中はかなりのレア。オレンジが上にのる。

最近そばで、食べたが、大違いであろう。
日本ではしょうゆ、のみの場合もあるが、
しょうゆの甘辛にもする。
相手は、ねぎ、せり。
そして、そば。

オレンジと鴨。
酸味、甘味、そして柑橘の香り。
むろん、うまいのだが、日本のものと比べると、
鴨の味をある意味、マスキングしているようにも
感じる。
うまく説明できないのだが、、、。

おもしろい。

そして、ドライカレーのオムライス。

中のライスがドライカレー。
左側のソースがデミグラスソース。

ドライカレーはちょっと強めのカレー。
これがポイントではなかろうか。

カレーとトマトソースとデミグラスソース。
この組み合わせは、他ではおそらく見たことがない。
が、絶妙に合っており、クセになる味。
むろん、それぞれの味のバランスも、きちんと
計算されているのであろう。
毎度書いているが、ここがシェフの凄さ、真骨頂
だと思う。

うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

勘定をして出る。

目の前がバス停。
時間調整して出てくればよかった。
夜になって、随分寒くなった。

帰宅。

そして、おみやのビーフカツサンド。

帰ってすぐ、開けてしまった。

ビフカツサンドはフィレと決まっている。
前に、自分で肩ロースでビフカツサンドを作って失敗した。
フィレくらい柔らかくないと噛み切れない。
一切れ全部をのみ込まなければいけなくなるのである。

ともあれ。

やっぱり、中が半生なので、できたてを食べた方が、
よい。
まあ、それは言い訳でもあるが。

ちょっと辛めのソース。

やっぱうまいわ。

?


クインベル

墨田区石原1-25-5
03-3623-1222

 

 

 

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