断腸亭料理日記2022
4190号
10月14日(金)夜
さて、ちょっと久しぶりか。
浅草田原町の焼鳥や[鳥なお]。
2022ミシュランピブグルマン。
さすがにミシュラン掲載店で、ただの焼鳥や、
ではない。ちょいとした割烹といってよい。
むろん、焼鳥も、他ではなかなかお目にかかれない
腕を持っている。
予約は内儀(かみ)さんが数日前にTEL。
17:30。
なかなか予約を取りずらい。
金曜。
元浅草の拙亭からタクシーで向かう。
浅草通り、田原町の交差点を渡ったところで
降りる。
田原町交差点の北東、裏通り。
5分前に到着し、暖簾を分けて入る。
お!、一番乗り。
鮨やのような白木のカウンター。
手前角へに掛ける。
今まで、ご主人と奥様であろうか男女二人でやられて
いたが、新たに若い男性の助手氏が入っている。
瓶ビール。
サッポロラガーをもらう。
どんどん、お客が入る。
おまかせの5300円のコース一つ。
が、今回気が付いたが、アラカルトというのか、
頼めば、単品のメニューもあるようで、
お好みで頼んでいる人も初めて見かけた。
まあ、私はまだおまかせで十分で、
聞いたわけでもないのでわからないが。
さて、一品目。
茶碗蒸し。
夏は、冷製であったが、もう温かいもの。
切ったゆずがのせられ、三つ葉、椎茸など。
比較的、シンプル。
ここから、焼き物。
カウンター手前なので、焼きているご主人が、目の間。
手元がよく見える。
炭は細いものがたくさん入っている。
半分は網が置かれ、最初は網のないところで焼いて、
ある程度立つと、網の上に載せ、仕上げている。
正肉。むねであったか。
肉一つ一つの上にわさび。
ここの特徴というのは、火の通し方。
抑えめでありながら、ちゃんと火は通している。
よくいう外はパリ、中は半生とも違うのである。
全体がとてもみずみずしく柔らかい。
やげん。
普通の焼鳥やでは、軟骨といっているか。
強めの焦げ目。
売っている生のやげんは、肉がわずかだが、
これはたっぷりとついている。
むろん店で解体しているのであろう。
ハツ。
心臓である。
これも火は通っているが、かなり柔らかく
焼いている。
鶏ハツだけを串に刺して焼くということは、
普通の焼鳥やではあまりしなかろう。
鶏一羽にもちろん一つ。
よく、スーパーで鶏レバーを買うと、
これが入っている。これが心臓である
というのは、恥ずかしながら、最近知った。
次は、これ。
レバー本体。肝。
ここまでは、全部塩、であったが、たれ。
上にまぶされている青いのは、わさびではなく、
例によって、青い山椒のパウダー。
さわやか。
前にも書いているが、青い実山椒を乾燥させたのか。
青い山椒の実というのは未成熟のものだと思うが、
それを乾燥させると、成熟して普通の山椒に
なってしまうような気がする。青いまま乾燥させる
というのは、フリーズドライということであろうか。
レバーもやっぱり焼き方は、同様。
中心部まで生でも、半生でもなく、ほんとうに、
ふんわりと焼かれている。
表面は焦げ目を付け、中は血のにじむくらいの
半生というのは、よくあるが、そうではない、
のである。
どういう塩梅なのか、私にはまったくわからないが、
これが技術、で、あろう。
次は焼き物を一休み。
割烹料理といってよいのか。
これ、なんに見えるだろうか。
上に掛かっているのは、豆腐。
そう、白和え。
下に見える黄緑色のものは、なにか?。
これ、皮のままの生のぶどうの粒、なのである。
シャインマスカットか。皮のまま食べる。
ぶどうはもう一種、紫のものも。
ぶどうの白和えというのは初めて。
こうなると、もはやデザートのようだが、
柿を白和えにしたりもするので、これは
十分あり、なのであろう。
焼鳥やで出すのは、お洒落。
つづく
050-5593-4854
台東区雷門1-5-9 いさよビル 1F
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