断腸亭料理日記2022
4208号
11月13日(日)夜
さて、うなぎの季節、で、ある。
毎度書いているが、うなぎの旬は
夏ではなく、今頃といわれている。
冬を前にたくさん食べて、太って脂を蓄える。
と、いうことなのだが、これは天然のはなしで
まあ、養殖もので、同じなのかはわからぬが。
実際のところ、うなぎ蒲焼は、年がら年中
食べたいわけだが、今は、そういったことで
食べる理由にしているのではある。
日曜なので、今日は、日本橋高島屋特別食堂の
[野田岩]にしようと、考えた。
8月の午後の半端な時刻に行っているが、
なかなか待たされた。
予約ができないかと調べてみると、
ウイークデーの夜だけのよう。
とにかく行くしかなさそうである。
17時頃、内儀(かみ)さんと出る。
今日は多少、蒸し暑く感じる。
銀座線で日本橋まで。
地下から高島屋に入り、8Fの特別食堂へ。
受付をすると、40〜50分待ちとのこと。
まあ、ここが目的なので、待つしかあるまい。
待合スペースはあるが、いなくともTELで
呼び出してもらえるよう。
高島屋のB1食品売り場から見てまわろう。
と、多少早く、20〜30分でTELが掛かってきた。
特別食堂に戻り、席へ。
前にも書いているが、ここのウエイター、
ウエイトレス氏は、帝国ホテルの運営になっている。
以前とは異なり、さすがのサービスになっている。
慇懃ではなく、にこやか。
座ってビール。
ここのキリンも一番搾りなのでアサヒに。
ここは[野田岩]のうなぎ以外に、帝国ホテルの
フレンチ、洋食。そして大阪の割烹[大和屋三玄]
というところの和食が食べられる。
目的は[野田岩]で他のものは食べたことがない。
二人だし、食べてみようかしら。
[野田岩]の白焼きとうな重はフィックスとして、
さすがに、これにフレンチ、洋食は合わなかろう。
割烹料理の、お造りでももらおうか。
三点盛、刺身をいくつかから選べるが、
まぐろ、いか、かんぱちで頼む。
白焼きからきた。
器が熱くなっておりますので、とウエイター氏。
本店でもそうだが、二重底になっており、下に
お湯を張ってある。
添えてあるのは、わさびと真ん中のふたものは塩。
しょうゆ。
私はノーマルにわさびじょうゆで。
むろん、まずかろうはずがない。
食べ終わることを見計らってか、お造りがきた。
きれいに盛り付けるものである。
きゅうりには梅肉。
レモンスライスがなん枚も添えてあるが、
ウエイター氏に確認すると、やはりそばの
かんぱちと合わせるよう。
まぐろは、おそらく生で中とろ。
いかは肉厚で、白いか?、あおりいか?あたりか。
また、かんぱちは、青魚で多少の生ぐささがあるが、
なるほど、レモンと合う。
お造りを持ってきたときに、ウエイター氏は
うな重はお声をおかけください、といっていた。
頼む。
ややあって、きた。
お重、肝吸い、お新香と、白くて丸いのは
[野田岩]お得意の大根おろし。
お重と肝吸いを開ける。
これは「蘭」で、3850円。この上に二つあり、
うな重では最安のもの。
蒲焼の値段はどの店でも基本大きさに比例させている。
大きなものの方がよりよい、と考える向きもあろうが
私は最安のものを頼む。
大きさにこだわりがないということかもしれぬ。
山椒をふって、
食べる。
ここの仕上がりの色は、多少薄め、であろう。
味はさっぱり系の江戸前。
拙亭ご近所の[やしま]などに近いかもしれぬ。
ただ、色はこちらの方が少し薄いか。
以前に、ここのご主人のインタビューを
聞いたことがあるが、この仕上がりの色に
命を懸けて焼いているといっていたように
思う。
むろん、なん人もの職人さんが焼いている、
のであろうが。
ともかくも、東京にうなぎやはかなりの数あるが
間違いなく、代表する蒲焼であろう。
この味を、帝国ホテルのサービスで食べられる、
というのは、もしかすると麻布本店よりも
よいのではなかろうか。
うまかった。
ご馳走様です。
会計は、二人でビール、お造りも入れて、
18150円也。
※お願い
メッセージ、コメントはFacebook へ節度を持ってお願いいたします。
匿名でのメールはお断りいたします。
また、プロフィール非公開の場合、バックグラウンドなど簡単な自己紹介を
お願いいたしております。なき場合のコメントはできません。
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|
2004 リスト6
|2004
リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10
|
2004
リスト11 | 2004 リスト12
|2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005
リスト15
2005
リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20
|
2005
リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006
6月
2006 7月 |
2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006
12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |
2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月
2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月
2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |
2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |
2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |
2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |
2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |
2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |
2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |
2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |
2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月
2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |
2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |
2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |
2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |
2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017
1月 |
2017 2月 |
2017 3月
| 2017 4月 | 2017
5月 | 2017 6月 | 2017
7月 | 2017 8月 | 2017
9月 |
2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |
2018 5月 |
2018 6月|
2018 7月|
2018 8月|
2018 9月|
2018 10月|
2018 11月|
2018 12月|
2019 9月 | 2019 10月
| 2019 11月 | 2019 12月
| 2020 1月 | 2020 2月 |
2020 3月 |
2020 4月 | 2020 5月
| 2020 6月 | 2020 7月
| 2020 8月 | 2020 9月
| 2020 10月 | 2020 11月
| 2020 12月 | 2021 1月
| 2021 2月 | 2021 3月
| 2021 4月 | 2021 5月
| 2021 6月 | 2021 7月
2021 8月 | 2021 9月 |
2021 10月 | 2021 11月 |
2021 12月 | 2022 1月 |
2022 2月 | 2022 3月 |
2022 4月 | 2022 5月 |
2022 6月 | 2022 7月 |
2022 8月 | 2022 9月 |
2022 10月 |
2022 11月 |
(C)DANCHOUTEI 2022