断腸亭料理日記2022
4020号
今日は、浅草のラーメン店二題
浅草にもラーメンやは少なくない。
ただ、増減を考えると、10年、15年前にはそう目ぼしい
店はなかったかもしれない。それが、下町ブームで、
浅草に人が集まるようになり、少しずつ増えていき、
今はコロナ禍でまた多少減った。
そんなところかもしれない。
そんな中で、このところ比較的よくいく
伝法院通りの二軒。
伝法院通りは、浅草寺に一番近い東西の通り。
そもそも伝法院は、通りの北に接する、一般には入れない
浅草寺の住職の住む本坊。
私もなん度か機会があって入ることがあったが、
伝小堀遠州という、庭も有名。
最近、通り沿いの32軒が台東区から店舗立ち退きを
求めて訴えらえ、ニュースになっている。
少し前、仲見世も賃料の値上げを大家である浅草寺から
言い渡されたのが話題になったが、古い盛り場
なので長年積み重ねられた曖昧な状況がそこここに
あるのであろう。
ともあれ、伝法院通りは観光客が多く通る通りなので
場所としてはかなりよい。
まずは、浅草名代らーめん[よろゐ屋]。
1月25日(火)第一食
[よろゐ屋]は仲見世よりは東、
仲見世からすぐの右側。
昔風の中華そばを看板している店。
開店は平成3年(1991年)。
浅草では最早老舗感を漂わせる。
今日は17時近く、自転車で到着。
定番のゆずの入った中華そばもうまいのだが、
寒い今の時期だからか、いつもはない味噌。
これ。
アップ。
中太のちょい縮れ麺。
写真では隠れて見えないが、もやしなどの
野菜炒めがのっている。
スープは、熱く、かなり濃厚。
やはり、味噌というと、皆これ、というイメージが
あるだろう。
そこにピッタリ合っている感じ。
スープはここのしょうゆ味のベーススープと
違うのかもしれぬ。
スープから濃厚なのではなかろうか。
この、味噌ラーメンらしさというのは、
なんであろうか。
考えてみるに、皆が思い出すのは袋らーめんの
サッポロ一番の味噌味ではなかろうか。
ほとんどの国民が最初に出会う味噌ラーメンは
サッポロ一番の味噌であったはず。
うまかった。
ご馳走様した。
寒い今には、なにより。
03-3845-4618
台東区浅草1-36-7
さて、もう一軒。
[ら麺亭]
今度は、伝法院通りでも、六区側。
ホッピー通りの角、南側。
1月26日(水)第一食
昭和61年(1986年)の開店という。
[よろゐ屋]よりももう少し古い。
ここは、わんたん麺が看板。
ラーメンやには珍しく、焼売もある。
いつも、わんたん麺を食べることが多い。
また焼売も看板だけに、うまい。
着いたのは、今日は15時。
ここは外に券売機がある。
昼は半チャンラーメンもあるのだが、
これ、なん時まで?。
ん!、15時までだ。
ドアを開けて、頭だけ入れ、中のお兄さんに聞いてみる。
お兄さん、忙しげに動く手を止めて、ちょいと前の壁の
時計を見て、あー、もう終わり、と。
はい、了解。
ではなにかな。
もう一度、外へ出て、外の看板を見ながら考える。
逆に、15時からという、味噌がある。
続くが、やっぱり味噌にしてみようか。
入って、カウンターに掛けて待つ。
きた。
やはり、隠れて見えないが、野菜炒めがのる。
アップ。
比べると、麺は[よろゐ屋]よりも気持ち太い
かもしれぬが、同じ中太縮れ麺。
スープの色は、昨日の[よろゐ屋]よりも気持ち、
赤味が薄いか。
味は、、、。
これも、かなり、あの味では、なかろうか。
むろん、十二分にうまい。
ここも味噌は定番ではなかったのかもしれぬ。
私もここで食べたのは、初めて。
とにもかくにも、うまかった。
ご馳走様でした。
03-3845-0514
台東区浅草1-39-9
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