断腸亭料理日記2021

じゃがいものコロッケ その2

3889号

引き続き、じゃがいものコロッケ。

じゃがいもに火を通すのは、レンジ。

手間がかからないというよりも、
ゆでたり、蒸すよりも水分が少なく仕上がる、
というのがメリットかもしれない。

じゃがいもというのは、一つ一つ大きさも違えば
水分量もおそらく違う。

かけすぎるとどうなるか。
焦げてしまうのである。
もちろん、少なければ火が通らない。
それが、じゃがいも一つ一つで違う。

それで、10分程度にセットして途中、火の通り具合を
確認しなくてはいけないのである。

確認方法は、指で押してみる。
柔らかくなってきているのは、ある程度
押せばわかる。

8分ほどで終了。

竹串を刺して、一応確認。

OK、いい感じではないかな。
竹串を使うのは、金串よりも刺さりにくく、
金串だと堅くても刺さりやすいので。

すぐに、皮をむく。
冷めるとむけない。

しかし、もちろん熱いので、左手だけ手袋をする。
なんでもよいのだろが、今日は炊事用のゴム手袋。
左手にじゃがいもを持って、右手に包丁。
包丁できっかけだけつければ、指でペロッとむける。

三つむけた。

これをフォークでつぶす。

少しは芋の形を残した方がよいか。

ここに、先ほど作っておいた、
玉ねぎみじん切りと豚挽肉を炒めたものを
合わせる。

やっぱり、肉やのものを目指していたのだが、
こんなには、肉も玉ねぎも入っていない。
多かった〜。

多い方がいいじゃないか、とも思われるかもしれぬが、
やはり、適量があるように思うのである。
存在感があるような、ないような、そんな感じ
であろうか。

ともあれ。
これから、成形して、衣付け、さらに揚げる。

ここまでも、随分手間はかかってるが、
まだまだ、大きなハードルが待っている。

成形。
小判型にするわけだが、これ、崩れやすいのである。
芋の水分が多めの方が形は作りやすいが、柔らかすぎるのも
食べた時の食感がもう一つ。
やっぱり、肉やのものは、多少カタメであった。
あれがよかろう。

多少ひびが入るが、なんとか成形。

衣付けの準備。
玉子を溶き、ここに天ぷら粉。
粉はやはり、天ぷら粉の方がカラッと揚がるだろう。

パン粉も容器に用意。

成形したものに同じく天ぷら粉をまぶし、

玉子、パン粉。

この衣付けもなかなかたいへん。
とんかつであれば、串を刺して、つけられる。
アジフライであれば、尻尾を持てばよい。
じゃがいもを成形したものは、串を刺したら
崩れるため、手で玉子につけるしかない。
ここからパン粉だが、パン粉をまぶすには、
玉子のついた手を一度洗わなければいけない。

その上、崩れないように、注意深く作業を
しなければならない。
まったく、手間がかかる。

できた。

ラードを揚げ鍋に移し、180℃まで熱する。
投入。

180℃設定で、ひっくり返しながら、よい色まで
揚げればよい。
これは、簡単。

揚がった。

四つと、ごく小さいの一つ。

キャベツを盛り付ける。
書いていなかったが、水に30分程度漬けて、
水を切って、冷蔵庫に入れておく。
これを出して盛り付け。
パセリがまだあったので、ちょいと添える。

出来上がり。

ビール、ビール!。
じゃがいものコロッケもビールの好敵手。

とんかつソースをかけて、切ってみる。

食べる。

やっぱり、うまい。
からっとよく揚がっているし、
なんといってもラードの威力。
風味が違う。
うま味も違うのではなかろうか。
中のじゃがいももできたてのポテトサラダのようで
ほくほく。

さて、肉やのじゃがいものコロッケのうまさ、
今、30代以下の人々は、おそらく知らない。
書いてきたように、こんなものだが、おそろしく
手間がかかる。人件費を考えると、とても成立
しない。今既に、だいぶ影が薄くなっている。
いずれこのうまさは滅んでいく、のか。

 

 

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