断腸亭料理日記2020
5月26日(火)第二食
さて。
今日は、複雑なものではなく、簡単に、、、、
刺身、と思って、吉池にきた。
実は、数日前にハナマサで生わさびを買った。
太いものが、300円ほど。激安であろう。
むろん、普段は置いていない。
この時期売れないが、収穫はしなければならない、と
聞いたが、そういったものが安く流れているのか。
そんなことで、生わさびで、刺身。
刺身の盛り合わせというのは、芸がない。
サクがよかろう。
見ていくと、タイムサービス、と書かれたもの、
いくつか、いつもはないものが目に留まった。
宮城産生まぐろ。
これは、安い。
ブツ、赤身、中トロ、トロ、大トロ、いろいろある。
真っ白な脂がふんだんにある、サク。
1165円。
きれいなサクではないがこれは激安ではなかろうか。
それから、これも高級品。
ほんとうは、冬のものだが、
千葉勝山産、天然平目の縁側。
こちらはちょい安、くらいか。
そして、これ。
鱸、すずき。千葉竹岡。東京湾産・江戸前である。
小さいが、350円。
竹岡(富津市)のものは、鮨やでも見る。
よいものであろう。
もう一つ、ほたるいか。
写真は撮り忘れたが、まあこれはよくあるもの。
わさび。
生そばをゆでて使ったり、稲荷にも千切りにして
入れてみたりした。稲荷は、今一つであったが。
まずは、わさびをおろしておく。
鮫皮のわさびおろしも家にはあるのだが、
今はもっぱら、普通のおろし金。
鮨やでも、プロ用の大きなものだが、おろし金を
使うのが一般的だと思う。
丸く、円を描くようにおろしすのが、セオリーかと
思うが、おろすスペースが狭いので、まあ気持ち、
まわす程度。
そして、切る。
刺身包丁、で、ある。
平目縁側、大トロ、鱸。
縁側は適当な大きさに切るだけ。
大トロは、難しい。
そもそも、このサクは大トロなのか、疑問は残る。
にぎりにできるくらいの幅がない部分なのか。
おそらく、切る方向が決まっていたと思う。
反対に切ると、身がほぐれてしまう。
おそらく、脂身が厚くなっている方が、皮側。
こちら側から切るのが正解であると思い、切っている。
果たして、当たっていたか。
まあ、それでも、ほぐれてはくる。
鱸はそう難しくはない。
包丁を寝かして、切る。
ふぐのように極薄に切る技術はない。
だがまあ、鱸は、極薄でなくてよいのだろう。
刺身はきれいに切って、きれいに並べる。
これが、なかなか難しい。
縁側と大トロ。
ビールを開けて、食べる。
まるで、霜降り牛のようなまぐろである。
魚で、こんな白い脂身としてはっきり存在しているのは、
やはり珍しかろう。
まぐろでもこれは大きいのであろうか。
口に入れると、多少の筋感を感じるが、簡単に
噛み切れるし、よい脂、で、ある。
多めの生わさびがあってよかった。
これだけの脂だと、なくではならない。
平目縁側も、大トロと比べれば少ないが、それでも
かなり脂がある。
そして身上のコリコリした食感がよろしい。
鱸。
塩で食べてみることにした。
これはあたり。
とても上品。
鱸というと、多少泥くさいこともあると思うのだが
そんなこともなく、淡泊だがうまみのある白身。
ほたるいかは洗っただけ。
ほたるいかは、この春もよく食べたが、そろそろ
お仕舞か。
わさびじょうゆでも酢味噌でもうまいものである。
今日の刺身、ちょっと、おもしろかった。
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