断腸亭料理日記2020
6月8日(月)第一食
さて、お昼の外食、解禁シリーズ?。
むろん、注意しながら。
とんかつに続いて、
カレーである。
外で食べられるようになったら、どこでなにを食べようか、
考えていた。
皆さんもそうかもしれぬ。
暑くなってきたので、カレー。
それもスタンドカレーではなく、インド系カレー。
と、くれば、私には間違いなく最初にくるのは、
ここ上野[デリー]で、ある。
神保町[エチオピア]も頭に浮かんだが、
[デリー]はもちろん、自転車で10分。
インド系カレーは、書いている通り、自作もする。
食べたければ、再現という選択肢もある。
だが、ここのカシミールであるが、まあ、おそらく
再現できないであろう。
随分前にあきらめている。
今回も、がんばって再現にチャレンジ、とも考えたのだが、
どうしてもあの色はできなかろうと、やっぱり
断念したのである。
上野[デリー]。
住所は文京区湯島になる。
上野広小路交差点から春日通りを湯島方向に歩いたところ。
春日通りの北側。
この場所で昭和31年に開業している。
本格インド料理店としては東京では老舗といってよいだろう。
[デリー]は銀座や六本木ミッドタウンにもあるが、
ここが創業店。
だが、ごくごく小さな店。狭い。
カウンターと小さなテーブルが4つほど。
やめてもよいのだろうが、ここを続けているのは、
この場所に、思いがある、ということであろう。
実は、昨日、日曜の昼に来たのである。
すると、かなりの列。
まさに、この列が“密”ではないか。
もちろん、明日でいいや、ということで、
今日、月曜、ということになったのであった。
時刻はちょっとずらして、13時近く。
ウイークデーでもあり、列もなし。
空席もある。
テーブルが開いていたので、テーブル席へ。
カウンターは少し席を減らしているよう。
テーブルには消毒用アルコールも置いてある。
注文は、もちろんカシミール、なのだが、
テーブルのPOPにある、日替わりのセット。
今日は月曜日で、カシミールの牛ほほ肉。
これを、タンドリーチキンと飲み物のセット。
2000円也。
飲み物はビールにできたはず。いつもそうしていた。
だが、やっぱり、まだビールはやめよう。
ラッシーに。
ラッシー。
ビールは、まあ、小ジョッキという分量だが、
これが同じ値段というのはちょっと納得がいかない
ような気もするが、仕方なかろう。
タンドリーチキン、サラダ付きがきた。
ここ、タンドリーチキンも、うまい、のである。
赤いが、そう辛くはない。
このうまみは、ヨーグルトで、あろう。
サラダはスパイシー。フェンネルであろうか。
牛ほほ肉のカシミールも登場。
ひっさしぶりの[デリー]のカシミール。
この色。
さらさらで、辛い。
苦みもあり、うまみも。
が、あれ?。
久しぶりのせいか、気のせいか。
もっと辛かったような。
こんなものであったか。
まあ、私としては、食べられないくらいの激辛は
不必要なので、このくらいで十分ではある。
牛ほほ肉。
牛ほほ肉というのは、フレンチなどでよくある。
赤ワインで煮込んでいたりするもの。
あれはトロトロになっている。
これは、そこまで煮込まれていないのかもしれぬ。
コラーゲン質が肉に残っている。
ふむふむ。
辛味の感覚はともかく、このカレーは、
ここの堅めに炊かれた白いご飯に抜群に、合う。
これもここの、隠れた魅力であろう。
飯がいくらでも食べられる。
まさに、とまらない。
バクバクと、食う。
食べ終わるのが、惜しい。
いつもそうだが、カシミールを食べ終わる頃には、
辛さで頭がボーっとしている。
今日もそうである。
やっぱり、辛さはいつも通りで、私の舌の感覚が、
違っていたのかもしれぬ。
まさに、堪能。
勘定をして、出る。
やはり上野[デリー]のカシミールは、不滅。
インド系カレーの大横綱である。
03-3831-7311
文京区湯島3-42-2
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