断腸亭料理日記2017

上野・とんかつ・井泉本店

9月7日(木)夜

木曜日。

五反田のオフィスからの帰り道。

久しぶりにとんかつ。
上野の[井泉]に行こうと思い立つ。

ちょっと間があいた、のではなかろうか。

あまり暑いと、とんかつ、という気分にはならないものである。
このところの涼しさは、とんかつ日和。

オフィスを出る頃からポツポツと雨。
今日は一日中、降ったりやんだり、で、あった。

コンビニでビニール傘を買って差してきたが
御徒町の駅を降りると、雨はやんでいる。

上野広小路の交差点を渡って
一本目の路地を左。

道なりに右に曲がって角が[井泉]。

暖簾を分けて入る。
到着は7時すぎ。

一人、といって、奥のカウンターへ。

傘をお姐さんが預かってくれる。

座るか座らぬうちに、お姐さんは、

お飲み物は?、と聞く。
まずはビール。

生?

いや、瓶。

アサヒかキリンか?。

キリン。
ここはクラッシックラガーであったか。

それから、特ロース。

ご飯と味噌汁?。

いや。

単品ね。

はい。

それから、、、、え〜と、、

ちょっと口ごもると、間髪を入れず、お姐さん、

きゅうりのサラダ?。

え?(どうしてわかったの?)

あ、はい。かにときゅうりのサラダ。

最後に、お姐さん、

いかの塩辛は、いらない、ね?。

はい。

流れるような会話ではあるが、、、、
う〜ん。はて?さて?。

確かに私はこのところ、この家では
これ以外を頼んだことはない。
むろん、今日もそのつもりできた。

まさか、顔は憶えられていないとは思うのだが
なぜサラダがわかったのであろうか。

この組み合わせの注文が多いのか。
それとも、やっぱり私を覚えているのか。

ちょっと一人微笑んでしまった。

ビールがきて、

かにときゅうりのサラダ。

これこれ。

これ。うまいもんである。

毎度書いているが、マヨネーズで和えた
コールスローのようなものだが、
きゅうりが、これ以上ないというくらいパリパリ。

これ、きゅうりの最もうまい食い方ではなかろうか。

まったく、どうやっているのか。

パリパリのサラダをつまみながら、ビールを呑む。

さて。

前は厨房だが、私の目の前にはかつを切るまな板がある。

お兄さんがサクサクと切って、皿にのせ、
お待ちどうさま、特ロース。

ほいほい。きたきた、特ロース。

ソースをかけて、からしを皿の脇に取って、

口に運ぶ。

毎度ながら、サクサクで独特の
味のある衣。

キャッチコピー通りの、箸で切れる柔らかさ。

そして、肉のうまみにあふれている。

残っているビールを呑みながら、食べる。

うまかった、うまかった。

立って、勘定。

ご馳走様でした。


やっぱり、覚えてるのかなぁ〜。





井泉本店


文京区湯島3-40−3
TEL 03-3834-2901



 

    

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