断腸亭料理日記2017
10月28日(土)夜
連日の出張やらあって、バタバタの一週間であったが
土曜日。
夜。
少し前に煮込みを作ろうと買っておいた排骨、
凍らせてあった。
排骨、日本での読みは、パイコウ、あるいはパーコー。
排骨の文字通りの意味はスペアリブ、つまり
肋(あばら)骨付き肉、でよいのか。
特に、中華では豚のものを指すことが多いのか。
日本では、私も好きだが、排骨麺、排骨飯というのが
一般的で、人気。
これは見た目はとんかつのようで、竜田揚げのような衣をつけて
揚げたもの。骨が付いていないものが多いかもしれない。
台湾のものという。
ちょっと、カレーのような風味がして、うまい。
豚の骨付きばら肉。
結局切り方なのであろう。
アメリカでは骨付きのまま長く切って、
ちょっと甘めのソースをつけて、焼くのが定番。
バーベキューでよく食べられるがこれもうまい。
排骨麺、排骨飯の衣付きで揚げたもの。
骨が付いていないと、結局ばら肉になるように
思うのだが、どんな風に切っているのか。
そして、今日のものは中華では小排骨と呼ばれている
ようだが、骨や軟骨がついたまま5cm程度の大きさに
切ったもの。
これがいつもハナマサにおいてあり、煮込み用に
買ってきておいたのである。
以前に香港で食べた記憶があるが、
中国各地で様々な味で料理されているようで、
台湾の排骨とは違うが、中華では定番の素材といって
よいのだろう。
作り方は、下味を付けて揚げて、煮込む。
そのまま煮込んだだけでもよさそうだが、
一度揚げる意味はなんであろうか。
骨または軟骨がついているので、
柔らかくなっていないと食べずらい。
揚げてから煮込むことによって、煮込むだけよりも、
より柔らかくなる、ということであろうか。
または煮込みだけよりも先に揚げることによって、
早く柔らかくなる、ということかもしれぬ。
冷凍してあったので、解凍。
時間があったので自然解凍。
この自然解凍にはちょっとした技がある。
最近なにかのTVでやっていたのだが
金属の鍋の上にのせておく。
これだけで、かなり早く解凍が進む。
金属の鍋は熱が伝わりやすいので
凍ったものをのせると、すぐに鍋は冷たくなる。
つまり、鍋が放冷機能を果たす。
解凍するものに接しているところが多い方が
よりよい。また、下だけではなく上にも鍋をのせると
もっとよい。
やってみるとこの効果、驚くほどである。
解けたら、ボールに入れ下味付け。
しょうゆ、紹興酒、少し五香粉、砂糖少々。
五香粉は好みだが、私は控えめが食べやすい。
また、砂糖も好みで、甘めにしてもこの料理、
あり、だと思うが、私は隠し味程度。
1時間程度置いてこれを油で揚げる。
比較的高温で狐色に。
高温で揚げると肉の部分は急速に縮む。
これに対して、軟骨、骨は縮まない。
もしかすると、これが柔らかくするのに
よいのかもしれない。
けっこうな量があるので、どんどん揚げる。
さて。
こここから煮込むのだが、にんにく、しょうがスライス。
煮込むのは、圧力鍋なので、圧力鍋に
スライスしたにんにくしょうがを香りが出るまで
サラダオイルで炒める。
火をとめて、煮込むつゆを作る。
しょうゆ、紹興酒、スープの素(味覇)、
揚げた排骨を入れ、水を足す。
味はやはり濃いめを目指す。
圧力鍋なので、ヒタヒタよりも少し少ないくらいで
よいであろう。
ねぎも5cmの半割りに切って、3本ほど。
ふたをしないで煮立てる。
しばらくそのまま強火で煮込む。
紹興酒が入っているので、圧力鍋のふたをする前に
アルコールを飛ばしておく必要があるだろうという
こと。
ふたをする。
強火のまま圧を上げて、弱火に下げて5分。
火を止め、30分放置調理。
ふたを開ける。
煮込み上がり。
皿に盛る。
うん!。
かなりうまくできた。
先ほどから、柔らかい、と書いているが、
これは肉が柔らかいということもあるのだが、
軟骨や骨から肉がはがれやすい、ということ。
味もよいが、この食べやすさも十分に成功している。
脂があり濃いしょうゆ味で、ビールでもよいが、
白い飯とべら棒に合う。
うまい、うまい。
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