断腸亭料理日記2017

きのこ飯

11月18日(土)深夜

午後、鮭を焼いて呑んで、ごろごろした土曜日。

深夜、飯を炊こうと思い立つ。
そうだ。

白飯ではなく、きのこ飯に、しようか。

私が作る炊き込みご飯の類は、基本、魚だったり
肉だったり。
野菜などのものは作らない。

ちょっと宗旨替え!?。

最近、なにかのTVでやっていたのを見てうまそうだと
思ったのである。

拙亭にはいつも、なにかしらきのこ類がある。
子供の頃は、八百屋に売っている生のきのこといえば、
椎茸となめこ、ぐらいではなかったか。

しかし、今は、えのき、しめじの類、まいたけ、エリンギ、
さらにマッシュルーム。
このあたりはどんなスーパーにも必ず置いてある。
子供の頃はまだこれらの人工栽培のものはなかったのであろう。

基本、人工栽培のものなので、季節や天候に関係なく、
価格が一定なのもありがたい。

そして、うまい。

きのこというのは、私なども子供の頃は、たいしてうまい
とも思っていなかったが、成人して、特に四十をすぎてから
であろうか、うまいと思って食べるようになっている。
実際のところ、椎茸などはそのものが出汁になるわけだし、
椎茸以外でも、うまみが多いし、香りもよい。

松茸、欧州では名高いトリュフ。
あるいは、イタリアンでよく使う、ポルチーニ。
松茸、トリュフあたりは、香だけ、かもしれぬが、
ポルチーニは独特の濃厚なうまみがある。

先日のアヒージョにも欠かせない。
ただ、アヒージョはどんなきのこでも、うまいのが
よいところ。

きのこというのは焼いても、炒めても、和洋中、
どんな料理にも使える。
考えてみればおもしろい食い物である。

そして、御多分にもれず、最近は身体にもよいという。
その上、カロリーもほぼない。
まったくありがたい食い物である。

米を研いで、水、薄口しょうゆ、軽く日本酒。

やっぱり上品に仕上げるのであれば、しょうゆは
濃口ではなく、薄口の方がよいだろう。

また、毎度書いているが、日本酒をたくさん入れてしまうと、
浸水に時間がかかってしまう。

炊くのは電気炊飯器。

これで水加減をし、きのこを適当にちぎって入れる。

家にあったのは、ぶなしめじ、エリンギ、まいたけの
セットのもの。

そして、だしの昆布。

炊き込んでしまうので、安い昆布でまったくよかったのだが、
安いものがたまたま切れていたので、
最高級の真昆布。
5cmほど切って、入れる。

真昆布はもったいないが、まあよいだろう。
思い出したようにしか使わないし。

これで30分ほど浸水。

あとはスイッチを押して、待つだけ。
一時間弱、電気が切れた。

10分ほど蒸らし時間を取って、ふたを開ける。

昆布は一度取り出して、細く切る。
そして、もう一度釜に戻し、混ぜ込む。

もみ海苔を用意。

特段もみ海苔用の海苔があるわけではないので
寿司用の一枚のものをはさみで細く切って用意。

飯を茶碗によそって、もみ海苔を散らす。

しば漬けも、出す。

出来た。

ちょっときのこがさびしかった。
きのこなど火が通りやすいし、邪魔にもならないので
もっとしこたま入ってもなんら問題はない。

やはり不思議なものである、
こんなものだが、きのこのうま味はたっぷり出ている。
思った以上にうまい。

簡単であるし、年がら年中きのこはある。
おにぎりにしてもよさそう。

もっと前からやってみればよかったか。



 


    

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