断腸亭料理日記2016
7月2日(土)夜
さて。
土曜日。
午後、御徒町に出る。
御徒町にある仕立て屋さん。
襦袢の直しに出していたものが出来上がっているというので
これを引き取りに行く。
ほころびだらけのものを直してもらったのだが
30,000円。
着物の直しというのは、なかなか値が張るもの、
で、ある。
新品の反物を買って仕立てると仕立て代だけでも、60,000円
はかかろうか。
私の場合、吊るしか、古着ばかり。
これであれば半額以下である。
ともあれ。
吉池にまわる。
今日はどんな魚があるか。
ん!。
鮎。
季節、で、ある。
養殖ものが2種。
天然ものが1種。
養殖ものは大きさ違いだが、どちらも一匹200円台。
天然ものが吉池にあるのはかなり珍しい。
なんと一匹1,000円を超えている。
養殖ものを大小各二匹ずつ。
久しぶりに鮎飯と塩焼にしよう。
大きい方が塩焼で、小さい方、といっても
わずかに小さいだけだが、が鮎飯用。
帰宅。
大きいのと小さいのと、二袋。
小さい方。
大きい方。
なんだか縮尺がわからないか、、。
ただ手に持ってみると、見た目以上に重さは違っている。
先に、鮎飯用に米の準備。
炊き込みご飯は研いで、酒やしょうゆを入れて
水加減をするのだが、酒を入れると、浸水にかなりの
時間がかかる。
それで早めに準備。
酒と薄口しょうゆ。
酒は多め、これにほんのり色が付くくらいの薄口しょうゆ。
やはり鮎であれば、濃口で色を付けてしまうのではなく
薄口でほんのりくらいがよろしかろう。
3時間以上。
7時すぎ、調理開始。
塩焼にする大きな方は、鰭に飾り塩をたっぷり。
はらわたは出さない。
鮎飯用の小さい方は、腹を裂いて、はらわたを出しておく。
鮎飯は、以前にかなりの大騒ぎの試行錯誤をしたが、
はらわたは出さないととても食べれらない。
そして、こちらは塩をせず素焼き。
四匹同時に魚焼き用グリルで焼く。
焼けた。
ビールを抜いて先にこちらを食べ始める。
鮎の塩焼は“蓼酢”が本当だが、ただの酢。
骨のまわりにあるゼリー状のものは脂でよいのか。
養殖ものでも十分にうまい。
鮎というのは改めて思うが不思議な魚である。
コケなどを食べている草食。
川魚であるが、泥くささとは無縁で、高貴ともいえる旨み。
さて、白焼きの方。
浸水した米を土鍋で炊く。
鮎二匹は上にのせる。
ふたをして、強火。
煮立ったら、火を止めて、杓文字で下から返す。
再びふたをして、今度は極弱火。
湯気と音を聞きながら、水分がなくなってくるタイミングを計る。
一度止めて、5分ほど置く。
もう一度点火し、今度はパチパチと、コゲがわずかにできてくるまで
数秒。
すぐに止めて、7〜8分蒸らし。
OK。
よい感じ。
鮎を取り出し、骨と頭を取って、身だけを混ぜ込む。
出来上がり。
飯椀によそる。
鮎飯。なぜであろうか。
これがべら棒にうまい。
味の加減も上々。
やっぱり鮎の旨み、ということであろうか。
鮎は塩焼も、鮎飯も、池波先生の大好物であった。
さもありなん。
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