断腸亭料理日記2015

カレー専門店・クラウンエース・上野店

9月21日(月)第一食

連休三日目。

体調がイマイチというのをいいことに
酒は多少控えめだが、テレビを視ながらぐうたら。

こんなことばかりではいけなかろう。
髪を切るついでになにか食べようと、自転車で出る。

天気がよい。

長袖のシャツにコットパンツ。
素足に雪駄。

仲御徒町のQB。

髪を切り終わって出る。

出る時から、カレーを食べようと
考えていたのであるが、どこにしようか。

上野御徒町界隈には、ご存知のように
昔から実にたくさんのカレーやがある。

それもインド系の店が多い。
天神下の[デリー]のような老舗もあるが、
新しいところができては消えという新陳代謝も
激しいかもしれない。

インド系の最近人気のところへ行ってみる
のもよいのだが、今日は普通のカレー、
できればカツカレーが気分。

そこで[クラウンエース・上野店]。
ご存知であろうか。

まあ、スタンドカレーというジャンルの業態。
それもかなり古い。
上野のカレーやとしては名物といってよいだろう。

場所は、上野駅の南側の出口、不忍口からガード下を
中央通りを渡り、線路と線路の細い通りをアメ横方向に
入って左側の高架下。



外はこんな感じ。


いうところの昭和な感じ、で、あろうか。

赤いテントの庇(ひさし)。
黄色地に墨の太ミン(太い明朝体)系で
大きく「カレー専門店」で小さく「クラウン」
少し大きく「エース」。

蝋細工の調理見本のあるガラスケース。


「食券をお求めください」。

しかし、クラウンが小さくてエースが大きいのは
なぜであろうか。

ともあれ、知らなければ、ちょっと入りずらい
かもしれない。

ここの高架下は京浜東北線の下。
反対側にも入口がある。

入ると右側に馬蹄形のカウンター。
左側の壁際に二台の券売機。

手前の券売機の横に立って並んでいる若いカップがいる。
ちょうど昼時、今は満席のよう。

カウンターの中のお兄さんが「食券をお求めくださ〜い」。
カツカレー普通盛、¥500也を買って、
二人の横に並び、お兄さんの求めで食券を先に渡す。

¥500!。

驚きであろう。
ちなみに、ノーマルなポークカレーは¥400。

一人だけ席が空き、カップルよりも先に座る。

客層は高校生くらいから、私などより上の夫婦と、
意外に幅広い。私の隣は女性一人、30代くらいか。

すぐに出てくる。


カツカレー普通盛。
少し軽め。

男は大盛でちょうどよかろう。
らっきょを皿に取って、食べ始める。

味は、デミグラス系というのであろうか。
濃いめの味。

この価格、カツは薄めであるが十分。

価格の下駄を履かせなくとも、うまいカツカレー
である。

お冷(ひや)がなくなると
すぐさま継ぎ足してくれる。

食べ終わり、ご馳走様ぁ〜、と、席を立つ。

ここはもともとチェーン店であったようで、
他に神田、飯田橋、茗荷谷にあり、
茗荷谷の店は、入ったことがあるが、今でもある。

この上野店がいつ頃できたのか。

よくわからないが、70年代にはあったともいい
もう40年以上になるのかもしれない。

今の上野にあっても、安く、ちょっと不思議な
しかし、おもしろい。
うまい、スタンドカレー店である。




台東区上野6-12-11
03-3831-6721





 


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