断腸亭料理日記2015

天かすおろし

9月19日(土)第一食

シルバーウイーク。

なのであるが、別段予定もない。

このところ、天候不順、季節のかわり目で疲れ気味、
体調が今一つなのでちょうどよい骨休め。

とりあえず、一杯、なのであるが、
どうしようか。

冷蔵庫に先週日曜日に行った、三筋の天ぷらや
[みやこし]でもらってきた天かすがある。

うどんかそばを茹でて、たぬきにしようか。

ん!。

そうである。

野菜室に大根もある。

冷やしおろしたぬきがよい。

いや、つまみであれば、うどんそばぬき、でよい。

おろしたぬき、ぬき。

少し前におろし天ぬき、をくどく書いていた。

温かい天ぷらそば、あるいは天ぬきにはおろしはいらぬが、
冷たい天ぷらそば、ぶっかけには、おろしは必要不可欠。
おろしが入った方が、圧倒的にうまい。

なぜであろうか。

この場合、おろしが主(しゅ)、なのか、天ぷらが主なのか。

いや。

冷やしのおろし天そば、といわなくても、
これは天ぷらの天つゆに入れたおろし、でもよい。

違う食べ物ではあるが、甘辛のつゆに大根おろし、
天ぷら、または天かすというのは、同じ。
ほぼ同じものと言ってよいのだろう。

で、どちらが主なのかといえば、天つゆにおろし、にしても
おろし天そば(ぬき)にしても、おろしではなく、
天ぷらが主、で、ある。
これが、具のない天かすであっても。

おろしだけを食べる場合は、他の地方は知らぬが
東京人は甘くしない。しょうゆのみと決まっている。

これはなぜであろうか。

よくわからぬ。

わからぬが、大根おろしが主の場合は、
おろしの辛みを味わうということになる。
辛みを味わうには、甘味は余計なのでは
なかろうか。
しょうゆの旨みと塩味(えんみ)を
加えるだけの方が、大根おろしの辛みを
味わうには適しているからなのかもしれない。

天ぷら+甘辛しょうゆのつゆに、大根おろしを
入れるのは、やはり油っこをさっぱりさせる、
という、薬味の効果である。

であるから、天ぷら+甘辛しょうゆのつゆには
大根おろしの辛みがなくては、完結しない、
ということになる。

まあ、ゴタクはこの辺にして、

作る。

作るといっても、大根をおろすだけ、で、ある。

つゆは毎度お馴染み、桃屋のつゆの原液。

原液を使うので、大根の水分は捨てずに使う。

皿に天かすを盛って、まわりにつゆ、上におろしをのせる。


ビールを開けて、つまむ。

貧乏くさいこんなものだが、立派なつまみになる。

いや、べら棒にうまい。

文句のつけようがない。

お替り!。

この皿にもう一杯。

さて。

一つおまけ。

まだまだあるので、天かすの他の使い道。
意外に、他に思い浮かばなのだが、
これは、成功。

サッポロ一番塩ラーメンに入れてみた。


他に入れたのは、レタスとソーセージ。

天かすというのは、塩味のスープ、つゆにも
いけるものである。

お茶漬けなどに入れてもよいかもしれぬ。



 


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