断腸亭料理日記2014

上野大勝軒〜アメ横へ

6月21日(土)午後

さて。

土曜日。

ラーメンが食べたくなった。

天気もいい。

外に食べに出ようか。

久しぶりである。ついでにアメ横をまわって魚をみようか。

と、すると、上野方面。

だが、アメ横、御徒町界隈はウイークデーにいくらでも行ける。
連休に行ったカリスマっぽい入谷の[麺処 晴(はる)]
は?、と思って調べると、土曜休み。
残念。

お、そうだ、[大勝軒]はどうだろう。
上野駅の北の方にあり、あまり普段はいかないところ。

[大勝軒]は久しぶり。
行ってみようか。

[大勝軒]といえば、言わずと知れた
つけ麺の元祖、東池袋[大勝軒]であるが、
上野の[大勝軒]は数多くある暖簾分けの店の
一つ、なのであろう。

東池袋の[大勝軒]と創業者の山岸氏はあまりにも
有名であるが、私自信は行ったこともなく、
フリークではないが、やはり東京、いや日本のラーメン界では
忘れてはいけない店であろうと思う。

上野の[大勝軒]は正確には[上野大勝軒 甲(かぶと)]
というらしい。

場所は、上野駅入谷口そばの昭和通りに出る通りにある。
天気はよいが蒸し暑い。

半袖のポロシャツにコットンパンツ、雪駄履き、
自転車で出る。

清洲橋通りを渡って下谷神社から
キンコースの前を渡って、昭和通りを北上し渡る。

[上野大勝軒 甲]は左側。
自転車を店の脇の路地にとめて、入る。

券売機でもりそば並。

大勝軒はつけ麺のことを、もりそば、と、
今でもいっている。

明治創業の上野のとんかつやが、とんかつといわず
洋食や時代のカツレツという名前を使っているようなもの
であろう。

午後の2時すぎ、半端な時刻で先客は3人ほど。

しばらく待って、きた。


多少酸味のある濃いめのつけ汁。
メンマに、チャーシュー、煮玉子ではなくゆで玉子、焼き海苔。
メンマも濃い味付け。

麺は丸めで、太め。
しこしことした腰。

複雑化した今の東京の他のつけ麺と比べると、元祖つけ麺の
大勝軒の味というのは、まったく、他愛もないものに
思えてしまう。

しかし、これはこれで、十分にうまい。

一般にそうだが、つけ麺はラーメンよりも麺の量が多い。
それもここが始めたことか。

腹一杯。
ご馳走様でした。

池袋大勝軒がもりそばという名前で
つけ麺を生み出した頃は、この味がつけ麺の
スタンダードであったのであろう。

それが今は一軒一軒工夫した味で店の数だけ
バリエーションができている。
これはつけ麺のとっては進化といってよいのであろう。

いずれ、日本そばのつけ汁のように、一つの味に
収斂していくのであろうか。

今のバリエーションの多さは、その過渡期なのか。
この先たのしみ、で、ある。

路地を抜けて、上野駅正面口前を通り、
通りを渡り、丸井脇の路地に入る。

天気もいいせいでたくさんの人出。
上野藪の角を右に曲がり、ここからは自転車を降りて押す。

海苔やのガードの手前を左に曲がり、
パチンコやの前に自転車をとめ、高架下のアメ横の店舗の中を
抜けて、西側に出る。

出たところ、アメ横センタービルの一階が
いつもくる魚や。

アメ横センタービル付近はとても自転車を
置いておく場所などないので、いつもこうして、
高架の東側にとめておく、のである。

センタービルの魚やを覗くが、今一つ、ピンとくるものがない。

こんな時は、もう一軒。

しばらく御徒町駅方向に歩いて、左側高架下の店。
アメ横は鮮魚を扱っている店、というのは、実は
そう多くはない。

いつも覗くのはこの二軒。

この高架の西側の通りは以前からそうだが、
最近は、ケバブやに加え、魚介を焼いて立ち呑みを
させる店なども増え、ますますごった返している。

もう一軒も、似たり寄ったりだが、あちらにはなかった真鰯。
鯵、鯖は凸凹あるが真鰯であれば、ハズレはあるまい。
ある程度、見た目でも鰯の鮮度はわかる。
見た目はよさそう。

こちらも、山盛り一杯、¥500。

お兄さんが、

平目もどう?、北海道産だよ。

大き目めのものが、二枚¥1000、天然?。
安いのであろうが、流石に平目はさばいたことがない。

丁重にお断りし、鰯を購入。

つづく

 





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