断腸亭料理日記2014
1月12日(日)
さて。
連休中日。
今日は、煮込みを作ることにした。
煮込みとは、もちろん、もつ煮込みのことである。
やきとんなどを看板にする居酒屋では必ず置いているもの。
ご存知の、煮込み。
私の好物の一つといってもよく、定期的に作っている。
煮込みというのはただ時間をかけてもつを煮込めばよいのかといえば、
そうではなく、こんなものだが、意外に味付けが難しい。
煮込みらしい味、というのがあるのである。
私のもつ煮込みは、今はもはや自己流になっているが、
元は、かのカリスマ居酒屋、深川森下の[山利喜]のレシピから始まっている。
ここのものはちょっと洋風の隠し味があって、
赤玉ポートワインを使っていたと記憶している。
玉子を入れてもらって、ガーリックトーストも頼み、
つゆをつけて食べるとたまらない。
ともあれ。
もつを買いに出る。
いつもの[ハナマサ]で、既にボイル済の、もつのミックス
500gほどのパック。
それから、前回[山利喜]に行った時に気が付いた、
マルチョウ。[山利喜]の煮込みにはこれが入っている
と思われたのである。
マルチョウは最近は焼肉屋でもよく見かけるが、
筒状の腸の内側(実はひっくり返してあり、本当は外側
らしい。)に房のような脂があるもの。
なるほど、この脂。これが入るとうまくなりそうである。
500gミックスパックと、生のマルチョウを購入。
作る。
生のマルチョウは一度茹でて、洗う。
圧力鍋にモツを全部入れる。
赤玉ポートワインの代わりに、赤ワイン。むろん目分量だが、つゆの
10%くらいであろうか。ドボドボと入れる。
これにメインの味付けは味噌。
赤味噌(八丁味噌)に信州味噌、同量程度。
しょうゆ、日本酒。
これに、水。
煮始めるこの段階でつゆはヒタヒタくらい。
にんにくスライスと生姜も。
にんにくは2かけら程度、多めに入れた方が煮込みらしい
かもしれない。
やはりちょっと洋風にローリエを入れていたような気もするが
最近は、入れたり入れなかったり。
味付けが濃いのであまり効果はないかもしれない。
これで一度、煮る。
圧力鍋のふたをして、加熱加圧。
圧があがったら弱火にして、7〜8分で火を止める。
予熱で放置調理、30分。
この間に、玉子も3個、茹でる。
むろん一緒に煮込むためのもの。硬ゆで。
圧が下がっているのを確認して、開ける。
ここで砂糖を入れて、味見。
最初に煮込みらしい味、と、書いたが、
甘辛、とまではいかないが、煮込みというのは、
思ったよりも砂糖を入れる。
味噌やしょうゆの塩味(えんみ)に対して、甘いと感じるまでの
量ではないが、それなりの量を入れないと煮込みらしい味に
不思議とならない。
脂が多く、味噌やしょうゆの味が濃いのが煮込みと
当初思っていたが、これでは、濃い味噌汁、あるいは味噌煮込で
ちっとも煮込みらしく感じない。
どのくらいの量入れるのかといえば、味をみながら入れているのだが、
500g+200g弱のモツをヒタヒタに煮込むつゆの量に対して
大匙で3杯くらいであろうか。
ただ、甘辛までいかない量。
とにもかくにも、味をみながら、て、ある。
ここから茹で玉子を入れて煮込む。
茹で玉子に味が染みるのは時間がかかるので、先にまず
モツだけ取って食べてみる。
このくらいだとまだマルチョウの脂は形をとどめている。
マルチョウはこのくらいがうまいかもしれな。
このあと、さらに豆腐とこんにゃくも加えて煮込んで、
これは翌日。
このくらいになるとマルチョウの脂は溶け出している。
このつゆに、さらに新たにマルチョウは加えてもよいのかもしれない。
ともあれ。
煮込みにマルチョウを入れるというのは、なかなかのアイデア。
さすがに[山利喜]、で、ある。
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