断腸亭料理日記2014

あんきも

(先週、通常通りであれば木曜配信の予定でしたが
諸事立て込みお休みさせていただきました。)


1月13日(月)

連休最終日。

午後、床屋ついでに、アメ横のいつもの魚やへまわることにし、
自転車で出る。

やっぱり、天気はいいが寒い。

仲御徒町のQBで切って、アメ横にまわる。

きてみるとやはり連休で河岸が休みなのか、並んでる種類が
いつもよりも随分と少ない。

鯵に鱸(すずき)に、解凍ものなのか妙に海老が多い。

ん?

ちょっと珍しい。あんきも、が、ある。
料理してあるものではなく、
むろん、生のもの。

珍しいといっても冬のこの時期には、アメ横でも、
ま、ま、置かれているものではある。

一袋、500g程度か、が、300円。

この値段で売られているのだから、国産ではないだろう。
なん回かここで買って、料理をしているが、やはり、
あたりはずれがある。

はずれると¨えぐみ¨のようなものがあり
極端な例だと食べられないくらいのものもある。

これは見分ける方法もあるのかもしれぬが、私は知らない。
料理して食べてみなければわからない、という状態である。

安いかわりに引き受けねばならぬ
リスクということであろう。

と、いうことで一袋買って帰る。


こんな感じ。

外であんきもというのを食べた方は多いであろうが、
生のあんきもというのご覧になった方というのは
そうはいないのではなかろうか。

あんきもというのは、生で食べるのではなく、蒸す。

塩をしてしばらく置いて蒸すのがもともと料理の仕方であったが
今はしょうゆに漬けて酒で洗って蒸す。

袋から出して、水洗い。

この時に、袋を傷つけぬように気を付ける。

薄い皮で包まれたあんきもは皮が破れると、
中身が出てきてしまう。

洗って、バットに広げ、しょうゆに漬ける。


量としてはもう少しあり、ボールにも入れている。

漬ける時間はそう長くない。
1〜2分。

しばらくおいて、酒で洗う。

中身が出てきてしまうので慎重に。

一つ一つ、酒をふりかけ、洗う。

洗ったらこれをアルミホイルで整形する。

よく店で出てくるあんきもは丸くなったものを
切った形で出てくる。

つまり、棒状にアルミホイルで包むのである。

巻きやすくするため、巻すの上にアルミホイルを敷き、
ここに2〜3腹のあんきもを並べる。

柔らかいものを巻くというのはむずかしい。
力を入れすぎると細長くなってしまう。

あまりうまく巻けなかったがなんとか終了。

これを蒸す。

大きな鍋に水を張って足つきの網を置いて
アルミホイルで巻いたあんきもを並べる。


ふたをして、点火。

沸騰して、30分。

火を止め、自然に冷めるまで置いておく。

ある程度冷めたら一本を取って開けてみる。


開けると、脂がドッと出てくる。
あんきもというのは、たいへんな脂だ。

蒸し加減はよさそうだが、やはり形がイマイチ。
これはせっかく巻いたものが離れてしまった。

まあ、形はともかく、あんきもにはなったか。
が、最初に書いたように、問題は味、で、ある。

ぽん酢しょうゆに七味を入れて用意。
あんきもも切る。


さて、味は?。

ん!。

これはわるくない。

腹によってか、多少のえぐみがあるところもあるが、
これも許容値。

全体とすれば、うまいあんきもになっている。

アメ横で買う魚は、博打の要素が高いが、特にあんきもは
ハイリスク、で、ある。

よかった、よかった。

今日は、ハズレなかった。










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