断腸亭料理日記2014

断腸亭の夏休み「セイシェル」その3

さて。

セイシェル到着後二日目。

セイシェルと日本とは5時間ほどの時差があって、
朝、まだ暗いうちに、目が覚めてしまった。

日の出は6時頃。

日の出直前、薄明の頃に、数十羽いるのであろう、
近くの木々にとまっている、名前も姿もわからぬ鳥のかまびすしい声。
だが、日が出てしまうと、不思議とこれがやむ。

これはこの日だけでなく、滞在中毎日、日の出と日の入りの頃
同じように鳴いている声を聞くことになった。

雲が出ており、雨にはならなそうだが、あまり天気はよさそうではない。

ダイビングサービスはこのリゾートの中にある。
10時からだというので、それまでに朝食を
すませておかねば。

我々の部屋は6部屋あるヴィラの3階。

そして便利なことに隣がこのリゾートの北地区の
メインレストラン。


薄曇り。

湿度はそこそこあるようだが、灼熱の東京にくらべれば
風もあり、実に快適。
気温も朝はまだ26〜27℃ではなかろうか。

昨夜寝る時も、エアコンなしで十分であった。

屋外のテーブルは気持ちがよい。

ビーチに面しているが、椰子やら大きな立木が
間にあり、若干の景観が遮られ、海まで素通しではない。

聞けばこの島のビーチは公共が原則らしく、
リゾートのプライベートではないようである。

それでローカルの“ビーチホーカー”などと
リゾートの案内に書かれていたが、ビーチには
釣り船の客引きなどがたむろしていたりする。
こういった人々を遮る意味もあるのかもしれない。

さて、朝食もむろんバッフェ。

これから潜るので、量は控えめ。

定番の玉子料理やハム、ソーセージの類、
生野菜、フレッシュジュース。
欧米人の好きなパンケーキ、焼きたてのワッフル、
同じく好みの通り焼いてくれるオムレツ。
シリアル、その他いろいろ。ローカルのクレオール料理
魚のトマト煮、あるいは鶏のカレーなど
それなりのバリエーションがある。


食べ終わり、10時、レストランの隣にある、
ダイビングサービスへ機材を持って出掛ける。

ダイビングのライセンスカード(通称Cカード)を
見せれば、特段、技能チェックのようなものもなく、
すぐに潜れるようである。

ここのシステムは、午前中の9時と11時に
一本ずつのボートダイブ。

いきなりではあるが、11時の回から潜るか?
というので、心配する内儀(かみ)さんの
背中を押して、潜ることにする。

持ってきたのはウエットスーツとマスク、
シュノーケル、フィン。

これ以外にダイビングに必要なBCDジャケット、
レギュレーター、むろんタンクその他、
ウエイト(おもり)などはレンタル。

天気はやはり曇りがち。


9時に出ていった一回目の人々が戻ってきて
すぐに11時の二回目になるようである。

ウエットスーツを着込み、機材を背負い、
ダイビングボートに乗り込む。

同乗するダイバーは我々の他に5〜6人。
フランス人、ドイツ人といった人々。

ポイントまではボートで10分ほどという。

出航。

リゾートのあるビーチは入江になっているのだが、
そこからボートが一足出ると、いきなり大波になる。


ボートのエンジンはハイパワーのようで、
波を蹴立てて、ザッパン、ザッパンと進む。

波しぶきで、皆びっしょり。
(むろん、ウェエット姿なので問題ないのだが。)

ゆっくり進めばよいような気もするが、
それだけ大波で大揺れしている時間が長くなる、
と、いうことであろう。

一度外洋に出て、さらに次の岬を回り込むと
先ほどよりも細長く入り込んだ入江。

ここにまた一足入ると、嘘のように穏やか。

なるほど、これならばダイビングには問題ない。
ダイビングというのは水の中に入るのだから
波が高くても問題なさそうであるが、エントリー
エキジット時にも危険であるし、海面に波があれば
海中もある程度までは、うねっており、
潜れないのである。

ポイントについて、順次エントリー。

深さは10m程度。

今年も昨年に引き続き、コンパクトデジカメだが水中撮影。


いや!。これはこれは、すばらしい。

サンゴと魚、密度が並大抵ではない。


このテーブルサンゴも見事なもの。


魚影も濃い。


細長い棒きれのような魚は、ダイバーにはお馴染み、
日本近海にもいるヘラヤガラ。


どうも真上からしか撮れない。


珍しく、横から撮れた、、、

すると。ガイドがタンクを叩くカンカンという音で振り向くと
巨体の魚。慌ててデジカメのスイッチをONにし、
シャッターを押す。


水面近くを泳いでおり、逆光であるが、このシルエット
お分かりになろうか。

これがジンベイザメ、で、ある。

ダイビング中に出会うのは、生まれて初めて。
それも、セイシェルの初日の初っ端。

10mを超えているのか。

まったくの、幸運である。


つづく。




 


断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2013 9月 |

2014 10月 |





BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2014