断腸亭料理日記2013

ポテトサラダと

マカロニグラタン考?

11月29日(金)深夜

金曜、夜。

なんだかマカロニグラタンが食べたくなって、
御徒町の洋食レストランで食べて帰ってきた。

ボージョレーヌーボーがあったので一杯。

寒くなると食べたくなるものはいろいろあるが、
マカロニグラタンもその一つである。

うまいマカロニグラタンというのはむずかしいのか。
別段、まずくはなかったのだが、べら棒にうまい、
というほどでもなかった。

どこへいけばうまいマカロニグラタンが食えるので
あろうか、などと考えつつ、家で呑み直していて、
寝てしまった。

内儀(かみ)さんが帰ってきて起きる。

TVなんぞを視ながら、ぐずぐずおきていると、
腹が減ってきた。

今度は妙に、ポテトサラダが
食べたくなった。

皆さんもあると思うが、なにか食べたくなるときには、
私の場合、多くはメニューだけでなく、どんな味なのかまで含めて
ある程度細かく、リアルに頭に浮かんでいるように思う。

それで、今日のマカロニグラタンのように、食べてみて、
まずくはないが、これではない、と、いうようなこと。
思い描いていたものとの違いを感じやすいの、かもしれない。

これは自分で料理をする場合も同じである。

作り始める前からこういう味のものが食べたいと頭の中にあり、
そこを目指して火加減だの味付けだのをコントロールして
自分が思い描いている味に近付ける、という作業をする。

このため、目分量ということをやるのである。
むろん味見はするが、その前にこのくらいの鍋のこのくらいの
水量ならばこのくらいしょうゆを入れてこのくらいの色になれば
こんな味になるはず、というのが経験的に身についてきた、のである。
まあ、ベテランの主婦の方は皆さんそれに近いのではなかろうか。

また、外で食べてきたものを再現するという時にもこれをする。
あそこで食べたあの味は、あれとあれを入れて、こんな火加減で
やればああなるのではないか、というようなことを考える。
まあ、これはむろん成功する場合も、そうでない場合もあるが。

ともあれ。

ポテトサラダであった。

じゃがいもを3つよく洗って、そのまま圧力がかかる蒸し器
(圧力鍋に目皿が入っており、蒸せるもの。)に入れる。

加熱加圧して、圧が上がってから、弱火で7分。
あとは放置。

蒸している間に玉ねぎ1/2ほどみじん切り。
ウインナーも細かく小口切りにして炒めておく。

15分、20分で圧が下がるが、これで大方程よく蒸し上がる。

ふたを開けて、念のため串を刺して確認。
若干抵抗があるが、まあ、ほぼOK。
多少、堅めの方がポテトサラダには逆によいかもしれぬ。

包丁できっかけをつけて、ツ〜〜〜っと、皮をむく。
じゃがいもは、生をむくよりも、蒸してからむいた方が
圧倒的に簡単である。

皮がむけたら杓文字(しゃもじ)で潰しながら、マヨネーズ、玉ねぎ、
炒めたウインナーを混ぜ込む。

塩胡椒。

胡椒は二種類。普通のパウダーの白胡椒と電動ミルで黒胡椒を
粗く挽き入れる。

う、黒胡椒が残り少なかった。
これもたっぷり入れるのが、うまい。

しょうがないので、白胡椒を少し多めに入れる。

味見。

これは、ポテトサラダをつまみにする私の好みだが、
やはり濃い味がよい。

マヨネーズを追加。
それから、酸味が強い方がイメージなので
酢を足す。

再度、味見。

OK!。

ポテトサラダというのは少し味が馴染んでからの方が
ほんとうはうまいのであろう。
特に私は生の玉ねぎも入れるのでなおさら。

ただ、むろん、今すぐ食べたいので作っている。

すぐに食べる。

玉ねぎが少しシャキシャキするが、これはこれでまあよかろう。

むろん呑みながらだが、これに二杯食べてしまった。
(ちょっと食べすぎ。)

さて。

話はマカロニグラタンにもどる。

うまいマカロニグラタンとはどんなものか、を考えていて
思い至ったのは[資生堂パーラー]

[資生堂パーラー]でマカロニグラタンを食べたことはないのだが、
(メニューにあったかどうかすらわからないが。)
きっとうまいはず、と。

これはなぜかというと、クリームコロッケがうまいから。

マカロニグラタンがうまいのはベシャメルソースが
うまいということに他ならない。

そして、おそらく[資生堂パーラー]のベシャメルソースが
うまいのは、たっぷりとバターを使っているから、と
私は睨んでいる。

ともあれ。

私のイメージではバターをたっぷり使ったベシャメルソースの
マカロニグラタンが食べたかったということであった。

 

 

P.S.[資生堂パーラー]のマカロニグラタンはトマトソースでした。
残念!。






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