断腸亭料理日記2013

焼きそば

1月25日(土)第二食

さて、土曜日。

出張など続き、多少疲れ気味。

今日は、TVを視ながら、ごろごろ。

昼下がり、冷蔵庫に焼きそばがあったので、
焼きそばを作ることにする。

ものはマルちゃんのチルドのソース焼きそばだが、
例によって、中華風の焼きそばにする。

拙亭の冷凍庫には、いかの下足がいつもある。

スルメイカだったり、スミイカだったり、
刺身や天ぷらにした残りの下足は、凍らせておく。
これが、たまっているのである。

野菜は、と見ると。

目ぼしいものは、ない。

もやしなんぞもよいのだが、買いに出るのも
おっくう。

ねぎがある。
細く切れば、ねぎでいいか。

冷凍庫から下足を取り出す。

これは、ちょっと大きなスミイカの下足。
エンペラもある。

流水で解凍。

いかは比較的早く溶ける。

一口に切って、ボールへ。

いつもはそのまま炒めてしまうが、
今日はちゃんと中華の下拵えをしようか。

焼きそばに使ういかの場合、玉子の白身をもみ込んで、
塩胡椒、そして油通し。中華の場合、そういうことになっている。

玉子を黄身と白身に分けて、白身をボールのいかにもみ込んで、
塩胡椒。


ちょっと白身の量が多かったか。
ざるに上げておく。


麺の方は、まず、レンジで1分。

温めて、ほぐす。


これを中華鍋で焦げ目をつけ、中華の焼きそばらしい麺にする。

中華鍋の下準備として、煙が出るまで熱し、
油を全体に行きわたらせる。

一度油を捨てて、炒めるための油を再度入れ、まわす。

麺を広げて、点火。

強火。

できるだけ鍋肌に接しているところを多くするために
お玉の背で、鍋肌へ押し付ける。


時折、鍋を回して、麺を回す。

焦げ目が付いてきたら、鍋を振って、ひっくり返す。


よい感じの焦げ目。

もう片面も。

OK。

次は、いかの油通し。

油通しというのは、どういう意図、なのであろうか。
そのまま炒めてしまっても、同じような気がするのだが、
街の巨匠なども、必ずこれをしている。

調べてみたら、油通しの意図は、以下の三つぐらいが挙げられている。

一つは、単純に炒める時間の短縮。まあ、これはその通りであろう。

もう一つは、炒めやすくする。
これはちょっとわかりずらいが、自分の経験だと、ホイコーローのキャベツ。
これは既に火が通っているので、炒めやすい。
いや、最後の炒めは、炒めるというよりも、調味料と
合わせる、という工程になろう。
手際の問題。材料それぞれに火を通すのと、味をつけるのを工程として
別にし、材料毎に最適な状態にしておく、という意図になろう。

三つ目は、表面だけ加熱し、旨みを閉じ込める。
洋食でも肉などは、同じような意図で、表面に焦げ目をつけることがある。
いかなどの魚介類は、この意図であれば、ごく短時間なのか。

今日は一緒に入れる野菜は長ねぎで、こっちの方が、
火の通りが早い。
それで、いかの方には先に火を通しておく。
ただ、これは炒める際に先に入れれば済む話のような気もするが、、。

ともあれ。

揚げ鍋に油を入れ、加熱。
低温。
これは、菜箸を入れて、勘。

入れてすぐに、上げる。
皿に置いておく。


(水がどんどん出てくる。)

下準備は完了。

中華鍋を熱し、油を回す。

いか、ねぎの順に入れ、ねぎに火が通ったら、麺を投入。

合わせ、塩胡椒。

一度、火を止める。
お湯50cc程度に中華スープの素(味玉)を溶かし、
水溶き片栗粉も用意。

再び点火し、スープ、すぐに水溶き片栗粉をまわし入れ
全体になじませる。

この水溶き片栗粉は、餡かけという意図ではなく、
全体に味をからませる、というものなので、少量。

OK。
出来た。

ねぎの香りがよく、うまい焼きそばができた。

この程度の焼きそばなど、だいたいにおいて、
どう作っても、そうたいした差はないと思われる。

中華の焼きそばでうまいというと、
池波レシピの、有楽町慶楽

ここのもやしと豚肉の焼きそばは、べら棒に、うまい。
そして、違うのは、微妙にとろみがついており、
それを今日は真似してみた、というわけである。

しかしまあ、うまいかどうかは、とろみの問題ではない
というのが本当のところであろう。

 


  


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