断腸亭料理日記2013

東京駅キッチンストリート・

新橋鶏繁どんぶり子

1月25日(金)夜

昨日今日と、どちらも日帰りなのだが、
北陸と、大坂方面へ出張。

19時、東京駅に戻ってきた。

新幹線を降りて、髪を切りに、キッチンストリートにある
QBへ寄る。

キッチンストリートというのは八重洲側のモール。

ご経験の方もあるかもしれぬが、東京駅に最近できたこのあたり、
ちょっとわかりずらい。

八重洲口の北側にはキッチンストリートと
東京駅一番街というモールがどちらも南北に縦に並んでいる。
キッチンストリートが西側、一番街が東側。
だが、この二本のモールは南北の途中ではつながっていない。

つまり、どちらかに入ると、北か南の端に行かないと、出られない。
なぜこんな造りになっているのか。不便この上ない。

想像するに、これは管理の違いなのではなかろうか。
東京駅というのは、おおかたはJR東日本の駅なのだが、
東海道新幹線の関係で、一部がJR東海の管理になっている
ところがあるのである。

この二本のモールは二社、別の管理なのではなかろうか。
どうもそんな気がする。今さら作り変えるのは難しかろうが、
案内板など、もう少し利用者にわかりやすい工夫を
してもらえないだろうか。

ともあれ、ここのQBは、意外に便利。

出張のついでに寄ることができる。

来てみると、こんな時間であるが、随分と混んでいる。

同じようなことを考える人が多いのか。

まあ、QBの場合6〜7人待っている人がいても、
理髪師が3人なら、20分ほど待てばよいので、列に着く。

待っている間に、このすぐ近く、キッチンストリートにある、
親子丼の鶏繁へいこうと思い付いた。

新大阪を16時すぎに出て、車中で報告書の類など
仕事をし、終えて、サンドイッチと缶ビール一本。

中途半端ではあった。

親子丼は好物なのだが、ここのものは、うまい。

いつも、新幹線で東京駅に戻ってくると、頭に浮かぶのは、
ここの親子丼か、日本橋室町の砂場


髪を切って、鶏繁へ。

ここは、カウンターのみ。

八割方、埋まっている。

酒も出し、呑んでいる人もいるようだが、
親子丼だけを頼むことにする。

親子丼といっても、ここは親子丼だけで、
なん種類あるのだろうか、ノーマルなものから、
レバや砂肝の入った特上、塩味、味噌味、そぼろなどなど、
随分とある。

焼鳥やが始めたからであろう、一度焼いた鶏を
親子丼にしているのが特徴。

以前にこの日記で書いた後も、気に入って、
なん度かきている。

今日は、あらびき、というのを頼んでみる。
値段はノーマルな“特製親子丼”と同じ1,050円也。


食べてみる。

なにが、あらびき、なのか、わからずに頼んでいたのだが、
これ、鶏ひき肉の粗挽き。

食感にちょっと、コリッとしたところもある。

そして、やはり、これも一度焼いているよう。

つまり、つくね、のよう。

どういうふうに焼くのかわからぬが、
焼いてから、丼鍋で玉子とじにしているのであろう。

これは、うまい。

メニューの名前としては、鶏つくね親子丼、ということになろうか。

しかし、こんなもの、焼き鳥やでなければ、
考えなかったものであろう。

たいしたもの、である。

親子丼を看板にしている店は、東京でもいくつもあるが、
多くは、軍鶏鍋などの鶏料理の店で、鶏の産地に
わけがあったり、玉子が違ったり、ということはあるが、
基本はももや胸肉を甘辛く煮て、玉子とじにしてある、
オーソドックスなもの。

焼いたものを玉子とじにする、というのがまず新しい。

炭で焼くことで香ばしい香りがつく。

生から煮込んでいないので、甘辛のつゆと鶏肉との
一体感がなくなるような気もするが、これは、
つゆを少し濃いめにして、解決しているのではなかろうか。

そして、今日の“あらびき”。

焼いたつくねの親子丼。

奇を衒ったものを使っているのではなく、
新しいものを生み出す。

味噌や塩味の親子丼もここにはあるが、
この“あらびき”のレベルはより高いと思われる。





キッチンストリート



新橋鶏繁



 



  


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