断腸亭料理日記2011

パン焼き器で、、、

7月17日(日)夜

午後、パン焼き器、ホームベーカリーが届いた。

昨日の深夜、思い立って、アマゾンでオーダーをしたのだが、
それがもう、届いたのである。

まったく、速いもの、である。

断腸亭も、パンを焼こうと思ったのか、
と、思われるかもしれぬが、そうではない。

私は、不思議と、パンというものには、
あまり執着がない。

なにかといえば、うどん、なのである。
昨日の深夜、うどんが、食べたくなり、
ホームベーカリーを注文したのであった。

私は、うどん、蕎麦、ラーメンを打つことができる。

これは、学生時代バイトをしていた蕎麦やで
憶えたもので、まあ、いい加減なものだが、
一応、それらしいものは打てる。

で、手打ちうどん、なのだが、
うまいうどんを打つには、とにかく、捏(こ)ねが
大切で、これがけっこう重労働、なのである。

手打ちうどんは作りたいが、捏ねるのは、面倒。

そこで、思い付いたのが、
家庭用の自動パン焼き器、ホームベーカリー
だったのである。

ご存知でないかたも、おられようが、
今のホームベーカリーは、パンだけではなく、
餅がつけたり、パン生地を捏ねる機能で、
うどんの生地程度のものなら、できてしまう。

これは、少し前から知っていたのである。

捏ねる機能だけのために、パン焼き器を買うのは、
もったいないようにも思われるかもしれぬが、
あのたいへんな作業が省けるのであれば、
安いもの、と、思ったのである。
(一万円弱と、たいして安くはないが、、。)

ともあれ、届いたので、箱を開け、
早速、作ってみようか。

うどんは、強力粉と、薄力粉を半々。

強力粉がないので、ハナマサまで買いに出る。

レシピを見ながら、用意。

強力粉、薄力粉、各150gずつ、量る。

ぬるま湯150ml。
塩が2g、小さじ2。

これを合わせて、パン焼き器に入れ、
コースのボタンを押すだけ。

ブー、っと、ブザーが鳴り、ゴトゴトと、
動き始める。

15分後。

ピピッと、音がし、止まる。

捏ね終わったようである。

ふたを開け、取り出してみる。
見た目ではよくわからぬが、こんなものでも、
捏ねられているのか。

しかし、手で捏ねる場合、単に力が必要ということ以上に
手もベタベタになるし、また、ボールなどもよごれるが、
ホームベーカリーは内釜の部分がテフロン加工され、
洗うのも、簡単である。

さて。

うどん生地の場合、捏ねた後、少し休ませる。

ラップをして、冷蔵庫に。

2時間、と書いてあるが、今日は、3〜4時間後になった。

冷蔵庫から取り出し、打ち粉をし、平らに伸ばす。

打ち粉、というのは、片栗粉。
(蕎麦やの場合、一番粉といって、蕎麦の実の
最も内側の白い粉、そう、白い更科蕎麦の粉、を
うどんにも、使っていた。)

伸ばしている間に、くっつかないように
するためのものである。

最初は、手で平たく伸ばし、その後は、
麺棒で伸ばす。

粉は、300gほど。
量としては、3〜4人前になろうか。

プロなどが打つ量の1/3程度であろうか。
少なければ、伸ばすのも簡単。

麺棒は、中華の点心用で、30cm弱の長さのもの。
これでも十分。

生地の厚みが3〜4mm、ちょっと厚めかもしれぬが
こんなものでよかろう。

両面に再度、くっつかぬように打ち粉をし、
10cm程度の幅で、蛇腹に折る。

切るのは、俎板の上。
包丁は、普通の包丁。

むろん、プロは、専用の麺切包丁と、こま板という
木製の押さえの板を使う。

蕎麦の場合は、ごく細く、厳密に同じ幅で切らねばならず、
これがあった方がよいが、うどんであれば、
問題は、ない。

幅は、3〜4mm。
厚みが3〜4mmなので、まあ、理論上は、
正方形の断面になることを、目指す。

しかしまあ、そうそう、うまくはいかぬが、
それでも、慎重に切れば、難しくはない。

切った蕎麦は、切断した断面がすぐにくっついて
しまうので、切ったそばから、打ち粉を掛け、
並べておく。

切れた。

湯を沸かし、茹でる。

茹でるもの、別段、特別なことはない。

沸騰したところに生麺を入れ、数分。

表面が透明になってきたら、取り出して
噛んで、断面を見る。

まあ、パスタなどと同じである。

うどんの場合は、アルデンテということもない。
ただし、やはり、中心部まで、完全に
柔らかくなる前が、頃合いであろう。

流水に晒し、水を換えながら、洗う。

ざるに並べる。


つゆは、桃屋のもの。
薬味はねぎ。

おお。

きちんと、腰のある、うどんになっている。
よく捏ねられていたようである。


翌日。

つゆが、下へ入ってしまい、見えないが、
玉子を落とした、ぶっかけ。
(天かすでもあればなおよかった。)

うどん捏ねのために買った、ホームベーカリーだが、
さすがに、一度、ノーマルな食パンも焼いてみた。
すべての材料を入れて、ボタンを押せばできるが、
4時間。

焼き立てが食べられる、ということなのだろうが、
パンにこだわりのない、私などには、この4時間は、
あまりピンとこないものである。





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