断腸亭料理日記2009
今日は、昨日のつづき。
西葛西の路麺、やしまで、朝、そばを食って、
帰り、人形町から歩く。
それも、今日は、昔、このあたりを流れていた、
堀川の跡をたどる。
10月18日(日)
まず、地図を出そう。
いつもと違って、少しわけがあり、今日は明治の頃。
堀川の名前は、浜町川、と、いう。
今の箱崎、シティエアターミナルの北側で
隅田川につながり、首都高の箱崎出口のスロープ。
新大橋通りをくぐって、真ん中に緑地帯のある道路。
甘酒横町をすぎて、ハンバーガーショップ、ブラザーズの脇。
このあたり、昔は浜町河岸などとも呼ばれていた。
浮いた浮いたと浜町河岸に(明治一代女)の、
浜町河岸、で、ある。
人形町交差点からきている大通りにぶち当たり、
久松警察の脇を通る。
ここから、ビルやらの建物の建て込んでいる区域。
私の歩く道は、ここから。
建て込んでいるので、昔、ここが堀川であったのは、
わかりずらいのであるが、注意すると、
ははー、ここが、と納得がいく。
(メルマガでは、地図のリンクを入れられぬのだが、
できれば、この界隈の地図を見ていただくとわかりやすい。)
断面を想像していただきたい。
道路がある。これが、もとは、堀川に沿った、河岸道。
それに沿って、妙に細い建物が建っているスペースがある。
ここが、もと、堀に面して建物が建っていたところと想像される。
そして、ごく細い路地。ぱっと見には、ビルの谷間の
単なるすき間、としか見えないのだが、真ん中に、
ドブの蓋のようなものが走っている。
これが、暗渠になった浜町川の名残、なのか。
そして、もう一度、妙に細いスペースに建物が建ち、
反対側の河岸道になる。
こんな作り。
このすき間スペースを、ずっと、歩いて行くと、
ちょっとおもしろい。
ビルやら、マンションのすき間のこともあるのだが、
両側が古〜〜い、それも、その路地側に入口がある、
小料理屋のような飲食店が並んでいるところも時にある。
植木鉢が並んでいたり、、。
もう店は閉めているようだが、お婆ちゃんが、その
路地に椅子を出して、午前中の日の光の中で、
日向ぼっこをしていたり、、。
もう一つ、この細い路地に、時々立っている、
「自転車、オートバイ放置禁止」の立て札。
この建て主が、東京都水道局。
やっぱり。
ここは、水道局の管理。
元、堀川であったことの証(あか)しで、あろう。
路地を歩いて行くと、江戸通りに突き当たる。
交差点の名前は、鞍掛橋。
むろん、浜町川に架かっていた橋の名前である。
江戸通りを渡って、さらにいくと、小さな神社と、公園がある。
ここまでが、実は、浜町川。
そして、ここまでが、中央区。
ここから先が、千代田区になり、堀は二つに分かれる。
左に折れるのが、龍閑川、あるいは神田八丁堀と呼ばれた堀川。
今の江戸通りと並行して流れ、中央通り、今川橋などを通り
(今の今川橋の交差点は、実際の橋の位置よりは、北側にある。)
外濠につながっていた。
江戸の頃は、これで終わり。
浜町川は、明治になり、ここからさらに北へ掘られ、
神田川につながっていた。
名前も、この公園、千代田区に入り、岩井川とかわる。
公園のすぐ先、清洲橋通りから分かれた、
大通りに行き当たる。
角に、インド料理や、の、あるところ、で、ある。
私は、ここで川の跡を分かれ、清洲橋通りへ。
岩井川跡は、少し右にカーブし、靖国通り、大和橋。
(実際には、明治の頃は靖国通りはなく、大和橋は
靖国通りの橋ではなかった。靖国通りは、震災後できている。)
斜めに北上し、神田川につながっていた。
これらの堀が埋められて暗渠になったのは、
ところによって、凸凹あるのだろうが、浜町川は、
戦後すぐ、の、よう。
私は、清洲橋通りを北上。
靖国通りを渡り、神田川も美倉橋で渡る。
渡ってからは、路地に入り、北上。
蔵前橋通りに突き当たり、渡り、鳥越。
そうである。
ここにも、堀川があった。
鳥越川、で、ある。
鳥越川は、幕府浅草御蔵の掘割から、鳥越橋で
蔵前通りをくぐり、東に流れ、このあたりで
直角に曲がって北上。
佐竹商店街の西側、三味線掘で、行き止まり、で、あった。
私は、鳥越を抜けて、小島町、春日通りを渡って、
元浅草、帰宅。
人形町から、20分程度、30分はかかっていなかろう。
しかし、だいぶ汗をかいた。
多少は運動になったか。
ともあれ。
浜町川、比較的、わかりやすい堀川の跡、であろう。
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