断腸亭料理日記2009

穴子 その1

7月4日(土)夜

さて。

土曜日。

今日もいい天気、で、ある。

今日は、仕事、というほどのことはないが、
朝から、とある学会。
場所は、後楽園。

朝から、と、いっても、一日中ではなく、
9時半からのシンポジウムを聞いて、あとは午後3時半から、5時まで。

10時半に終わり、なにも食べないで出てきたので、
朝飯。

一応の予定は、ここから、そう遠くはない、
三崎町の路麺(立ち喰いそば)、とんがらしへいこうと、考えていた。

もうだいぶ暑くなってきているが、後楽園から
水道橋駅の向こう側に出て、歩く。
駅の西口から靖国通りに向かっているこの通りは、
水道橋西通り、と、いうらしい。

路地を右に入って、とんがらし。
あれま、、。まだ準備中。

土曜日は、朝は遅いのか、、。

仕方がない。九段下の駅の方へいってみるか。
なにかあるだろう。

そば、の、頭だったから、、マック、でもないし、、
仕方なく、小諸そば。
浅蜊の甘く煮たのがのっている、冷たい深川そば、
なるものを食べ、出る。

さて。

どうしようか、午後まで、ぶらぶらしているのも
今一つ。
一度帰宅しようか。

すべて徒歩で帰ってもいいし、と、靖国通りを
歩き始める。

南側へ渡り、古本屋の前を歩き、
岩波のアネックス。二階の秦川堂というところは、
江戸の地図を求めによくくる。のぞこうか、とも思ったが、
今日はそんな気にもなれず、素通り。

神保町交差点を渡る。

午前中であるが、古本屋の前も、にぎわっている。
カーブを右に曲がり、三省堂、駿河台下の交差点。

今度はスポーツ用品の店が並ぶ。

暑い。

汗がしたたり落ちる。

たい焼きや。
小川町の交差点。

淡路町の交差点。

銀座線の神田駅から乗ってしまおうかとも
思ったが、秋葉原、御徒町まではいってみようか。

中央通りを左に曲がり、中央線をくぐり、万世橋を渡る。

秋葉原もだいぶ人が出ている。
観光客にアキバ系の皆様。

ドンキホーテの前に長い列。
あー。AKB48の追っかけ(?)の方々、開演待ちか。
(彼ら、意外に(?)年齢はいっていそう。
服装が全体に黒っぽい、、暗そう?)

メイドのお嬢さんも客引きに出ている。

そうである。
ドラゴンクエストの発売も近いようだ。
私も、1から、5〜6あたりまではやったっけ。
ゲームもやらなくなって久しい。
もう、9。よく続くものである。

末広町の交差点も渡って、路地を抜けて、
吉池まで。

売り場をひとわたり見るが、今一つ、
ピンとくるものがない。

アメ横にまわる。

お!。

穴子、がある。
なん本あるかわからぬが、一山500円。
解凍もの、かもしれぬが、ものは太い。
煮よう。これだけあれば、天ぷらもできる。
迷わず、購入。

ここまできたら、このまま歩いて元浅草まで帰宅。

後楽園から、九段下、神保町を回り、秋葉原、
御徒町から、元浅草まで、歩いてしまった。
休み休みであるが、この道中も退屈しないで歩き通せる
ものである。(測ってみると5km超はあった。)
時計を見ると、12時すぎ。
後楽園を出たのが、10時間半であった。

穴子を出してみる。


数えてみると、7本。
太いし、ものはわるくなさそう。

二本は天ぷらに、と、冷蔵庫に入れ
後は、煮ておこう。

煮詰めてある、タレ、いわゆるツメを、冷蔵庫から取り出し、
固まっているので、レンジで温め、鍋にあける。
これをベースに、煮る。
神田鶴八の先代親方が書かれていたやり方、で、ある。

穴子は半分に切って、鍋に入れ、水、しょうゆ、酒
砂糖を足して、ヒタヒタ程度にし、煮始める。
アルミホイルで落としぶた。


最近は、鮨やの穴子、柔らかめ、を、目指して、
じっくり煮る。

この穴子は、脂もありそうである。

15分超か。


つゆから、そーっと、崩れぬように
(あく取りの大きめの柄のついた網で)あげる。


つゆは砂糖を加え、煮詰め、また、ツメに戻すのである。
トロトロまで煮詰めて、これは瓶に戻しておく。

ここまでやって、3時。
そろそろ、また出なければ。

今度は、大江戸線。
春日で降りて、後楽園。

後楽園が、朝はさほどのことはなかったのだが、
すごい人。
それも、若い(?)女性。
なんであろう??イベントか、コンサート?

貼ってある、ポスターでわかった。
東方神起、だ。

(この文章を読んでいただいている方は、聞いたこともない、方が多いかもしれぬ。
韓国人の4人組みの歌手。私もよくは知らぬが、まあ、韓国のジャニーズのようなものなのか。)

高校生ぐらいから、上は、私などと同世代と思われる、
女性達。開場前なのであろうが、東京ドームのまわりに
わんさか、たむろをしている。
学会開場にたどり着くまで、一苦労。

学会の発表を5時まで聞いて、
今度は、ドームのそばはよけて、後楽園の敷地を抜ける。
蒟蒻閻魔のところの、魚やをのぞいてみようか、と、
きてみるが、なくなっている。
以前にはここに、よい魚やが、あったのである。
せっかくなので、隣の肉や、店先で売っている
メンチとコロッケを2個ずつ買う。

白山通りの入り口から入り、大江戸線に乗って、
帰宅。

さて。

ビールである。

暑かったし、だいぶ歩いたので、疲れた。
さっき煮あげておいた穴子に、煮詰めたタレもかけて、
皿にのせる。


なかなか、柔らかく、うまく煮えた。
なにより、脂がのっている。
東京湾産であろうか。

見返してみたら、今年になっても2回も穴子を煮ていた。

3月


5月


千葉産、江戸前と、
今年の穴子は、あたり、なのかもしれぬ。

とりわけ、今日のものは、最高である。



長くなった。
今日はここまで。続きはまた明日。





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