断腸亭料理日記2009
4月18日(土)第3食
さて、鰹一本。
次は、夜。
薄目に切って、一塩、酢洗い、なんというのをやってみて、
オリーブオイルをかけて、ケッパーをちらし、
カルパッチョ、の、ようなもの。
これも、わるくはない。
しかし、やはり、鰹は塩よりも、しょうゆの方が相性がよい
かもしれない。
さて、残しておいた、中骨。
これは、出汁を取ろう。
煮出す前に、一度、レンジで加熱、洗う。
霜降りでもよかったのかも知れぬが、
なんとなく、こんなことをやってみた。
よく煮出し、これは、味噌汁にしようか。
朝炊いた飯にぶっかけて、鰹の汁かけ飯。
ねぎを散らす。
これも、うまい。
(真ん中にあるのは、血合。
これは、食べない方がよかったが、、。)
さて、残りはなんにしようか。
生鰹節(なまり)にして、甘酢をかけて食う、のは、決まり、
なのだが、ほかには、なにがあろうか。
いつも、青魚でやるが、押し寿司はできまいか、と、
少し調べてみる。
にぎり鮨は、むろん、定番ではある、が。
すると、あるにはあるようだ。
しかしプロの仕事や、昔からあるものではなく、
やはり、アイデア料理、の域は出ないか。
しかしまあ、やってみるか。
今日二回目の、米研ぎ。
十分に浸水、0時頃、カタメモードで炊き始める。
鰹の方はというと、薄めに切り、
酒、薄口しょうゆ、きざみしょうが、で、下味をつけておく。
鮨酢。
これには、彩りもあるのだろう、きざみ柴漬けを入れる。
ちょうどあったので、好都合。
一合で、酢50cc。気持ち塩と砂糖。
今日もきちんと量ってみる。
また、準備に、押し寿司の型を水につけておく。
さて。
飯が炊き上がるのを待ちかねて、炊飯器のふたを開け、
一度混ぜる。
蒸らす、5分、、、。
ちょっと、短いかな、、、と、思いつつも、ジャー機能もあるのだが、
冷めてはいけないなどとも思い、座っておられず、
始める。
ボールに二合炊いたので、その半分ほど、取る。
用意した、柴漬入りの鮨酢を一気に入れ、混ぜる。
混ぜる、の、だが、なかなか、水気がなくならない、、。
ひょっとすると、これはやっぱり、
蒸らしが足らなかったか、、?
5分というのは、いかにも短かったのか。
だめである。
あまり、かけ混ぜ過ぎると、飯粒がつぶれ、
よけい粘りが出てきてしまう。
やはり、私にとって、酢飯は鬼門、で、ある。
前回、鰯の押し寿司を作った時には、会得したか?
と、思ったが、飛んだ落とし穴であった。
今日は、結局、あせってしまった、と、いうことだろう。
ともあれ、酢飯は少し置く。
まだ、ベチャッとした状態だが、温かみのあるうちに、
と思い、型に詰め始める。
型にラップを敷き、下味をつけた鰹を並べ、手に水をし、
酢飯を取り、型に詰め込む。
詰め終わり、押し、すぐに取り出す。
今日も、押すだけで、すぐ食べてみることにする。
押し寿司を切る、のは、いつもぼそぼそ、になり、
うまくいかない。
今日は、内儀(かみ)さんに切らせてみる。
少なくとも、私よりは、うまく切る。
と、なんでも、(刺身)包丁を一度、お湯で温めるという。
これがよいらしい。
けっこう、うまく切れた。
(自分でもこの後やってみたが、なるほど、切る前に
お湯で温めると、だいぶ具合はよいようである。)
食べてみると、、
見栄えはわるくはないが、やっぱり、イマイチ。
酢飯が、やはり、ベチャ、、。
そして、鰹自体、下味をつけても、押し寿司にするには、
あまりよい相性とは、いえなかったか、、、。
ともあれ、自分で作ったものなので、食べられない範囲ではない。
(内儀(かみ)さんに食わせたが、やはり、渋い顔であった。)
さらに、生鰹節。
これも結論からいうと、失敗といってよかろう。
鰹をおろしたのが、土曜。
火を通したのが二日後の月曜日、食べたのは火曜日。
甘酢をかけて、きゅうりとわかめの酢の物。
(ちなみに、これは、池波レシピ、ではある。)
これもミテクレは、わるくないのだが、味は、ダメであった。
そうとうに、生ぐさいものになってしまった。
敗因は、火を通すのならば、刺身で食べられる状態、すぐ、
で、なければならなかったこと。
そして、生鰹節も、パサパサした食感は、いま一つであると思い、
多少、半生に茹でた。
これも、鮮度がよければ、の話で、生ぐさくなってからでは
生ぐさいまま、茹ってしまったということ。
そして、そのまま、半生で時間を置いてしまったのが、さらに
追い討ちをかけた。
(おろした日の翌々日であれば、しょうゆで甘辛く煮てしまう、
ぐらいしないと、だめであったのだろう。)
結局、使い慣れない魚は、勘が働かないのだろう。
やっぱり鰹、刺身に尽きる、か。
それにしても、鰹一本、刺身とアラの味噌汁、
あたりまではよかったが、押し寿司の酢飯はイマイチだし、
その後は散々なことになってしまった。
残念。
P.S.
鰹の身が白いのは、小さいせいではないか、
という情報があった。つまり、若い。
だから、安かった、のか?
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |
2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |
2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15
2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |
2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月
2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月
2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月
2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月
2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月
(C)DANCHOUTEI 2009