断腸亭料理日記2007

鶏つくね

9月29日(土)昼

第一食。
冷蔵庫にあった、先週、内儀(かみ)さんが
作り置きしてあったつくね。

これ、意外に、うまい、のである。

つくね、とはいうが、いわゆる焼鳥の、つくね、ではない。

鶏ひき肉に卵、刻んだねぎなどを入れて、練り、
ハンバーグ状にして、フライパンで焼き、
甘辛のタレを絡めたもの。

簡単でもあり、主婦向けのカンタンおかず、といったジャンルに
入るのであろう。

冷凍庫に、随分前から鶏ひき肉が凍っている。

内儀さんが作ったものは、小さいものが二つほどあったのだが、
うまかったので、自分でも、作ってみようかと、思い立つ。

大体において、筆者は内儀さんが作るものは、作らない。
まあ、これはあたり前である。
ダブって作れるようになることはない。

また、内儀さんが作るものは、
そうそうは、手の込んだものではない。
それを作ることもないであろう。

と、いうことなのだが、待てよ。
つくね、とはそんなに簡単なものなのであろうか。
という問題である。

外の、うまい、と、いわれている焼鳥やなどでも
つくねは看板メニューであったりもする。
焼鳥やのつくねは、食感が違う。
軟骨などを刻み込んで、コリコリとした歯応えを出しているのが
うまい、のである。

これをちょっとやてみようか。

軟骨というと、いわゆる焼鳥で、軟骨というのが売っているが
これを叩いて、入れてみてはどうだろうか。

ハナマサに買いに出る。

いってみると、軟骨は一袋1kg、¥1000と妙に高い。

こんなことであれば、と、思いついたのが手羽先。
これを解体して、軟骨を取ろうか。
10本程度あって、¥400。

手羽先を買って、帰宅。

二本ばかりを出刃包丁で解体し、
軟骨やら、細い骨やらを、バリバリと潰す。
肉や皮も一緒に叩く。

ねぎもみじん切りにする。

解凍した鶏ひき肉に、全卵、叩いた手羽先、
ねぎを混ぜ、軽く塩。

粘りが出るまで、よく混ぜる。

小さな小判型に整形し、フライパンに薄く油を敷き、
二回に分けて、焼く。

全部焼けたところで、フライパンに酒、しょうゆ、砂糖を入れ、
煮詰め、最初に焼けたものもフライパンに戻し、絡める。


コリコリした軟骨の食感は、確かにする。

なかなか、うまくできた。

簡単で、誰がやっても、うまくできる。

鶏のつくね、で、ある。

それはそうと、いわゆる焼鳥のつくね、で、ある。

実は、今回、少し、焼鳥風にもしてみようかと思ったのであるが、
どうも、全卵を入れて、フライパンで焼くと、(なのか?)
焼鳥のつくねのようには焼き上がらない。

焼鳥やのつくねも、玉子は入るのであろうか。
やはり、そんな気もする。
と、すると、直火で焼く、と、いうところが
ポイントなのであろうか、、、。





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